世界最高峰のハンバーガーを再現して、海外の食文化を伝えるプロジェクトが始まっています。
様々な課題を乗り越えて夢を実現するスタッフの奮闘に密着しました。


今年、広島市内の厨房で始まったひとつの挑戦。

【広島アンデルセン企画チーム・久保原由美さん】
「アンデルセンデンマーク店と連携してデンマークの人気のハンバーガーショップ『ガソリングリル』を日本に招いてポップアップショップを期間限定オープンします」

デンマーク国内で、10店舗を展開するハンバーガーショップ「ガソリングリル」。

【アンデルセングループ海外事業部・岡本有史さん】
「ヨーロッパベストバーガーの5位にも選ばれていてヨーロッパでも有名なバーガーチェーンのひとつです」

彼らの挑戦とは、毎年、6月に開催される、アンデルセンの年間最大のイベント、「デンマークフェア」で、デンマークが世界に誇るハンバーガーの味を広島で再現するというプロジェクトです。

【アンデルセングループ海外事業部・岡本有史さん】
「オーナーがクラウスさんという方ですが、クラウスさん自身がデンマークフェアに事前のチェックも含めてお越しいただける予定になっています」

ハンバーガーを販売できるかどうかは、オーナーが広島に滞在する3日間のうちに品質を認めてもらえるかにかかっています。

【広島アンデルセンベーカー長・平岡憲治さん】
「ハンバーガーのノウハウが実はない」

【広島アンデルセン料理長・中川幸二さん】
「バランスがすごく難しい」

ついに、デンマークから、オーナーのクラウスさんがやって来ました。
本場の味は、再現できるのか?アンデルセンの新たな挑戦がいよいよ佳境を迎えました。

空港に到着したクラウスさん。
あいさつもそこそこに車を走らせます。
まず向かったのは、東広島市にある農園です。
この農場で、ハンバーガー専用の野菜を作ってもらうのです。
社長の脇伸哉さんは、植物性発酵有機肥料を使って、主にアスパラガスや白ネギを栽培しています。
これがクラウスさんのこだわりなのです。
この農園には、スタッフが使いたい食材がありました。
「落花生」です。
脇さんの農園では、2018年から栽培しています。
1か月半かけて、天日干しした落花生を割れたり、硬くならないよう低温で、じっくり焙煎します。
脇さんがみんなに昼食をご馳走してくれました。
脇農園の野菜で作った奥さんの手料理です。
脇農園自慢の白ネギ。
白ネギを焼いたシンプルな料理ですが、こちらは白ネギのピクルスです。
次から次へと出てくる奥さんの料理に、クラウスさんの箸が止まりません。
今回のプロジェクトには、生産者の協力が欠かせません。
バーガーに使う野菜を脇さんが栽培してくれる事になりました。

店舗のレストランで行われた歓迎会。
プロジェクトのメンバーや関係者が集まりました。
世界最高峰のバーガーチェーンのオーナー、食へのこだわりは人一倍です・


【ガソリングリル創業者 クラウス・ウィットラップさん】
「何でも好きです。時と場合による。品質のいいものなら何でもおいしいから」

品質にこだわるクラウスさん。
ここでも、気になる事がありました。
デンマークフェアでは、このレストランでバーガーの製造と販売が行われます。
キッチンの設備が気になるのです。

【ガソリングリル創業者 クラウス・ウィットラップさん】
「これだけの設備があれば十分いいバーガーが焼けると思います」


いよいよ、明日から、ガソリングリルのハンバーガーを再現する最終チェックが始まります。
クラウスさんのOKが出なければ、デンマークフェアの目玉企画がなくなってしまうという、まさに正念場の3日間です。
バーガーのバウンズを担当するのは平岡さん。

【広島アンデルセンベーカー長・平岡憲治さん】
「パテの肉感のところと(バウンズの)一体感といったところで(クラウスさんと)一緒に食べてみて彼の意見をしっかり聞きたいと思います。明日はもう余裕ですね。中川がしっかりおいしいパテを作ってくれれば」

しかし、その中川さんには、不安がありました。

【広島アンデルセン料理長・中川幸二さん】
「明日はとりあえずだめだしされると思うので3日間しかないですから」
Q:ここがみたいなところはあるんですか?
「やっぱり肉とソースがどこまでクラウスさんの許してもらえる範囲なのか」

ハンバーガー作り初日。

【クラウスさん】
「とても楽しみです」

一方の中川さんは、ちょっと落ち着かない感じ。
キッチンに向かいます。
いよいよ、バーガー作りが始まりました。
中川さんが、1番心配していたパテ。
牛肉の複数の部位をミンチにして、調理するんですが。

【中川さんとクラウスさん】
「混ぜた肉ですよね」
「引いた肉をくるっと混ぜた」
「NO」
「NO?」
「混ぜちゃダメなの?」
「Don’t touch」
「Don’ttouch?マジか?」

まさかの展開。
これは、スタートから前途多難です。
一方、バウンズを担当する平岡さんの方は。

【クラウスさん】
「バンズは見た感じはいい」

バウンズは順調。
バーガー作りのポイントは、パテに絞られました。

【中川さんとクラウスさん】
「脂の感じを見てもらいたい。これは脂が入っていない。和牛が脂を持っているので」

クラウスさんがパテを焼いてみます。
同じ牛肉でも、日本とデンマークでは、同じではありません。
中川さんが心配していた食材の違いです。

【広島アンデルセン料理長・中川幸二さん】
「脂はこっちが25%。こっちはノー」

クラウスさん自身、和牛を使っての調理は初めて。
中川さんも不安そうです。
焼きあがったパテ。
試食した感じはどうなのでしょうか?

【クラウスさん】
「脂がある方がおいしい」

脂だけではありません。
肉の部位と配合も大切なポイントです。
色々なパターンを試していきます。

【クラウスさん】
「もも肉じゃない方がいい。もも肉じゃなくてむね肉かなかったら肩肉か」

【広島アンデルセン料理長・中川幸二さん】
「もも肉がうま味はあるんですが、からまない」
Q:ぱさっとする?
「ぱさっとしちゃう」

バーガーの基本となるパテが完成しないまま初日が終わりました。

【広島アンデルセン料理長・中川幸二さん】
「明日またトライして。ハンバーガーのベースが出来ていない」

食材の違いなどを解決することが、予想以上に高いハードルであることが分かりました。

【クラウスさん】
「使う肉の部位を変えて脂は25%くらいになるようにして様子を見たらより肉のうまみが増すと思う」

【広島アンデルセン料理長・中川幸二さん】
「やることがいっぱいになっちゃいました。肉の調合割合を変える」
Q:きょうは遅くまでかかりそう?
「大丈夫です。慣れてますから」

そして迎えた2日目。
大変な事態が発生。

【中川さん】
(使ってないってガソリングリルでは)
「え、ウソ!今さらですか」

プロジェクトのカギを握るパテ問題が、まさかの展開を見せていきます。

テレビ新広島
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