ソフトテニス部の部員を乗せたマイクロバスが衝突し、男子高校生1人が死亡、20人が重軽傷を負った事故で、バス会社と高校の主張が食い違う中、事故現場で現金入りの封筒が発見されるなど、新たな事実が明らかになっている。

2回目の会見にソフトテニス部顧問出席

男子ソフトテニス部の生徒など21人が死傷した事故で、10日夜、2回目となる新潟県北越高校の記者会見が行われ、初めて顧問が出席した。
その中で、事故当時の状況など新たな事実が判明した。

北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問
北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問
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北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
当日の朝、私は午前5時20分ごろに学校に到着しました。私が蒲原鉄道に手配したバスも到着していました。私は蒲原鉄道の担当者である金子氏と運転手にあいさつをし、行き先を確認して、バスのナビに設定をしました。私は運転手とは面識はなく、この時が初対面でした。

なぜ、マイクロバスに顧問の男性が同乗しなかったのかについては、次のように説明した。

北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
なじみのない場所なので、現地で車があった方が便利だと思い、自分の車で移動することを生徒と金子氏に伝え、自分の車に向かいました。

また、事故が起きる前の若山容疑者の健康状態などについては…。

ーー朝、運転手と会った時は変わった様子はまったくなかったんでしょうか?
北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:

私から見るかぎり、特に変わったというか、おかしな様子は見てとれませんでした。

一方で、保護者によると、若山容疑者が生徒に「体調が悪い」と話していたということが分かっていて、その場に顧問は不在だったという。

若山容疑者は「体調が悪い」と話したあと、午前5時半ごろ遠征先の福島県へ出発。
その移動中の車の中でも異変が起きていた。

北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
事故を起こす前もトンネルでちょっとこすっていただとか、休憩した時に、車の片側がこう、なんですか、ちょっとぶつかってというか。

複数の生徒からも証言が
複数の生徒からも証言が

複数の生徒からも、「事故の前にもトンネル内で車体をこすっていた」、「不安定な運転だった」との証言が出ているという。

双方の主張に3つの食い違い

今回の会見で注目されていたのは、バス会社側と高校側で3つの食い違いが起きていることについての説明だった。

まず1つ目に、事故を起こしたレンタカーの依頼があったのかについて。

蒲原鉄道・金子賢二営業担当(5月6日)
蒲原鉄道・金子賢二営業担当(5月6日)

蒲原鉄道・金子賢二営業担当(5月6日):
学校側からの要請でレンタカーを手配して、なおかつ人も頼むよという中で紹介した。

マイクロバスを手配したバス会社の営業担当者は、顧問から「レンタカーの手配」を依頼されたと、先週水曜日・6日の会見で説明していたが、高校側の1回目の会見では「貸し切りバスの手配をお願いし、レンタカーを依頼した事実はない」と反論していた。

依頼したとされる、顧問の説明では…。

北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
金子氏は長年にわたり、学校に出入りしている営業担当者であり、これまでに何度もバスの運行を依頼したことがあります。私は、遠征の日にち、行き先、乗車人数を電話で伝え、金子氏もこれを了承しました。私が金子氏に対して、費用を安く抑えたいからレンタカーを手配してほしいと依頼したことはありません。

運行代金の明確な取り決めはなかったという
運行代金の明確な取り決めはなかったという

顧問も同じく「レンタカーの手配」を真っ向から否定。
また、バス会社との信頼関係で「運行代金の明確な取り決め」がなかったと説明した。

2つ目の食い違いは、運転手の依頼について学校が承諾していたのか。

蒲原鉄道・金子賢二営業担当(5月6日):
運転手については、学校さんからの依頼によって、この人でいいですかって話はします。だから嫌だって言われたら、変えなきゃいけないとは思います。僕は紹介して学校から承諾をいただいたというふうに理解をしています。

バス会社側は、ボランティアとして若山容疑者を紹介し、「高校側の承諾をもらった」と話しているが…。

北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
私としては、蒲原鉄道にバスの運行を依頼したとの認識であり、バスは蒲原鉄道のバス、運転手は蒲原鉄道の運転手であると認識していました。

さらに3つ目として、運転手への報酬についても双方が異なる主張をしている。

蒲原鉄道・茂野一弘社長(5月6日)
蒲原鉄道・茂野一弘社長(5月6日)

蒲原鉄道・茂野一弘社長(5月6日):
ドライバーさんにお金を渡すから来てくれとかっていうふうな交渉をしているわけではないので、学校さんもその1日、おそらく運転してもらうということで、手間代ということを出してくれるんだと思います。

バス会社側は「高校が運転手に手間代を出す認識だった」と話しているが…。

高校によると、事故現場にはバス会社が運転手に渡したとみられる現金が入った封筒が見つかったという。

北越高校・灰野正宏校長(10日夜)
北越高校・灰野正宏校長(10日夜)

北越高校・灰野正宏校長(10日夜):
3万3000円です。そこにえっとまあ、3万3000円です。メモは表書きにございました。手当、それから高速、そしてたぶんガソリンですね。「高速はカードにて」と書いてございました。

警察は、学校とバス運行会社の間で違法な旅客輸送、いわゆる“白バス”行為が繰り返されていたとみて、捜査を進めている。

この事故をめぐっては、新たな事実も明らかとなっている。

北越高校男子ソフトテニス部・寺尾宏治顧問:
昨年度1年間を見ると、全部で蒲原鉄道との12回あったんですけども、レンタカーのマイクロバスを使っていた遠征が3回ありました。

事故の前にも複数回、高校にバス会社から手配された車がレンタカーだったことが分かった。

警察は、若山容疑者がマイクロバスを運転することになった経緯などを調べている。
(「イット!」5月11日放送より)    

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