「白いきくらげ」の取り扱いが、いま宮崎県内で広がっています。
生産しているのは、戦闘機の元パイロット。
空の安全から食の安全を守ることに転身した背景には、愛する家族の存在がありました。
白いきくらげ。
一般的に食べられている黒いキクラゲの突然変異で誕生したキノコの一種で、味や香りに癖がなく、コリコリとした食感が特徴です。
豊富な食物繊維とアミノ酸などが含まれるとされています。
この白いきくらげを「きくらげ姫」と名づけ生産しているのが、宮崎市佐土原町にある「きくらげ堂みやざき」の恩田敦司さんです。
(きくらげ堂みやざき 恩田敦司代表)
「黒いキクラゲと違って少し柔らかい、プルプルしていてお刺身やサラダで食べていただくこともできる食材、次の人生これやりたいなと思ったのが白いきくらげだったのでこれに人生全振りしようかなと思って取り組んでいます」
Q.恩田さんの前職は
「前職は新田原基地で戦闘機操縦者をしていました」
恩田さんは、F15のパイロットや教官として21年間勤務していた航空自衛隊を去年7月に退職しました。
転職のきっかけは、思春期の娘たちの肌荒れでした。
食べ物で改善できないかと約3年間、様々な食材を食べさせる中で出会ったのが白いきくらげです。
(きくらげ堂みやざき 恩田敦司代表)
「ある日曜日の朝テレビを見ていたら(キクラゲの特集で)あ、すごいなと思って、一度白いきくらげを見てみたいと思ってお電話をさせていただいて(農家に)押しかけた。食べるものが良くなると内側から整っていくのか、肌荒れも落ち着いてきたなというのが親から見た感想で、これはすごいな美味しいなと思いました」
子供たちが安心して食べられる食材を作りたい。
そう考えた恩田さんは、航空自衛隊を退職したその翌日に夫婦で白いきくらげの生産・加工・販売を行うきくらげ堂みやざきを開業しました。
「お花が咲くみたいになるんですね」
「収穫の目安は、奥の方にいっていただけると…」
「肉厚なんですよね、やっぱり」
「耳たぶくらい分厚い」
最初は家族のために育てた白いきくらげ。
その魅力は、県内16のスーパーとレストランで提供されるなど広がりを見せています。
こちらのレストランでは、コース料理の椀物に恩田さんの白いきくらげを使っています。
(佐々木紅音アナウンサー)
「見つけました!大きくてひらひらしていて、存在感があります」
「いただきます。口当たりはなめらかで癖は全くないので料理の味を引き立てている」
(日本料理日向海 鶴田浩一料理長)
「年間通してお吸い物には入れていこうと思っています。吸い物の味を変えても全部その味に染まってくれる。お客様に呼ばれることがある、これなんですか?って。白いきくらげを食べてもらったときのお客様の驚きが僕もすごくうれしい」
子供たちのために始めたこの挑戦。
家族はどのように感じているのでしょうか。
(妻 恩田さやかさん)
「転職したいと言われたときにはハイどうぞと言えるような心持でいようと思っていたので、作りたいものを見つけたのであれば応援します」
(三女 恩田宙來さん)
「(最初は)やめておいたほうがいいなと思いました。まあ…頑張っているなと思います」
(次女 恩田愛夕さん)
「ああ、こんな風に頑張れる人なんだなって。見たこと無かったから、ずっと飛行機に乗っていて。大好きです」
(きくらげ堂みやざき 恩田敦司代表)
Q家族からのエールがありましたが
「嬉しいです。頑張りたいと思います。きくらげ姫食べてみてね」