シリーズでお伝えしている富山県水墨美術館の企画展「日本画とらべる」の見どころ紹介。

今回は明治期に新しい日本画を求めて模索した画家たちの作品についてお伝えします。

岡倉天心が日本画の表現研究を推し進めるために創設した日本美術院の同志、横山大観と菱田春草は、現在の茨城県北茨城市・五浦で制作活動に没頭し新しい日本画を模索しました。

*茨城県近代武術館 中田智則企画課長
「明治33年ころから、岡倉天心から『空気は描けないか』『水は描けないか』といわれて、その示唆をもとに横山大観と菱田春草は朦朧体の実験を始める。そういう中で、合作、2人して対幅の作品をかなり多くこの時期描いている。そのうちの1点がこの作品ということになる。『春の朝』は、朝のすがすがしい空気感、『秋の夕』は、夕方の寂寥感、さみしいような涼しげな空気感みたいなものが表れている。それはやはり朦朧体の実験がある程度2人の中で成果として表れている、その証拠になると思う」

こうして日本画の新たな可能性を切り開いた2人。

企画展では、朦朧体をはじめとした様々な技法で描かれた作品が展示されており、近代化の中で日本画を守り発展させた画家たちの研鑽を垣間見ることができます。

そして、画家たちが作り出した魅力は現代の作家へと受け継がれています。

高島圭史もその1人です。

*富山県水墨美術館 学芸課 小松原椿学芸員
「一時期、富山大学の芸術文化学部で日本画の先生をしていた。国内外を旅したときの土産を詰め込んだ、アルバムのような作品がある、よく見ると、日本では見慣れないような人形だったりが、画面のいろんなところに描かれている。宝石になるような岩石が絵具の材料になったりする。近くでみると結構キラキラしていたり、写真だけではなかなか印象が伝わらなかったりするところがあるのでそういったところをぜひ間近でみていただきたい」

時代も場所も越えて広がる日本画の世界。

日本画のとらべるー茨城県近代美術館・珠玉のコレクションは、県水墨美術館で来月28日まで開かれています。

富山テレビ
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