矯正歯科医院が突如、閉院状態となり、患者や関係者が戸惑っています。
「イット!」は実際に治療を受けていた患者らを取材しました。

子を通院させていた男性:
まだ治療中で…、おわびもないわけで、まいった。

治療を受けていた女性:
計8万円ぐらい“泣き寝入り”状態。

患者へ十分な説明がされぬまま閉院状態となったのは、JR上野駅近くのビルにあった歯列矯正の専門医院です。

この矯正歯科のホームページによりますと開業は1991年。
院長が独自で編み出したという矯正方法を取り入れていました。

患者などによりますと2025年の9月ごろまでは通常どおり診療が行われていたものの、2025年10月ごろから院長の体調不良を理由に予約をキャンセルする連絡が相次ぎます。

しばらくすると電話が通じない状態となったうえ、医院の玄関扉には「患者様へ 現在、院長の体調が大変悪く診療できない状態です。本当に申し訳ございません。今後の対応を個々にご連絡させていただきます」といったメッセージが貼られていたといいます。

また、この病院で治療できないため別の医院で処置を受けた場合も治療費について対応するとしています。

この医院に12年ほど通っていたという女性が異変に気付いたのは2026年3月だといいます。

女性は「そろそろ予約を取ろうと電話をしたらつながらなくて、ネットで調べたら(クチコミで)『ああ今、やばいことになっている』ということに初めて気づいた。最初に治療費60万円ぐらい払って、その後3年ぐらい、通院の都度5000円ぐらい払っていた。(生活に支障はないが)奥歯が倒れた状態のままで、気づかないところで支障があったりするかな。院長本人と連絡取れない限り、何も動けない」と話しました。

この女性は治療開始から3年目辺りで今後支払いは不要と言われたため、支払った金額は合計80万円程度だったとしています。

子供の歯列矯正を2年ほど前から始めたという男性は、中途半端な状態で治療が中断していることに困惑しています。

子を通院させていた男性:
(治療代は)最初におそらく60万円くらいで、毎月5000円(支払ったの)が2年です。それこそまだ娘の歯には(治療用の)セメントがついているので、それのケアをどうすればいいのか。何のアドバイスもおわびもないわけで…。払ったお金は返していただきたいです。

管轄する東京・台東区の保健所には、この矯正歯科に対する苦情や相談が7日までに44件寄せられていました。

また4月上旬、医療法に基づき立ち入り検査を行ったところ、治療器具やカルテなどもない状態だったため廃業と判断したということです。

なぜ、突然閉院状態となったのでしょうか。
矯正歯科が入っていたビルの関係者によると…。

ビル所有者の関係者:
(院長が)倒れられて歩ける状況じゃないというのを聞いたのが年明け。解約届出たのも(今年)1月からなんで…。患者さんの評判も良くて、特に(家賃の)支払いも遅れることなくきていた。先生が病気で倒れられて、急に…、って形で我々は思っています。

保健所は患者らに対し、金銭面などについては最寄りの消費者センターに、また、今後の矯正治療については別の専門医へ相談してほしいとしています。