2週間前(4月22日)に発生した山林火災で、岩手県大槌町には、自宅に火が迫りながら海水をまいて延焼を防いだ漁師の男性がいる。
7年前に町に移住した男性の思いを聞いた。
大槌町赤浜に住む漁師・竹内聖織さん(38)、4月22日に発生した山林火災により、火の手が自宅の十数m先にまで迫った。
漁師 竹内聖織さん:
火はあちらの方まで来て、ちょうど家からシャワーホースが伸びるところで、(火を)止められた。
自宅周辺には、火災発生翌日の23日から24日にかけて、火の手が迫った。
竹内さんは、漁港と自宅との間を軽トラックで数十回往復、運んだ海水を妻の友香さんと共にまいたほか、ホースでも放水、消防隊が駆けつけてくれたこともあり、なんとか延焼を免れた。
竹内さんは「トラウマになった。想像以上に火は速い、着実に(迫って)来る」と話す。

竹内さんが大槌町に住み始めたのは7年前のことだ。
東京で生まれ育ち2015年から4年間武蔵野市の市議会議員を務めた竹内さん、2019年の選挙で落選し、政治家として限界を感じたのをきっかけに、1次産業に携わりたいと家族で大槌町に移住した。
「三陸という海の恵みがある。海のすぐ近くに山もある。その両方があったのが魅力だった」と話す竹内さん。

漁業を一から学んだ竹内さん、山林火災発生後は避難指示の対象となり、ワカメ漁に出られない日が続きましたが、品質が悪化しないうちにと4月28日には、刈り取りを決行した。
「刈り取りに出られない時がたくさんあって、最後だから行かなくてはと、深夜から刈り取ってきた」と竹内さん。

竹内さんは、2025年から養鶏にも挑戦している。
この春からは、毎日120個の卵を町内2ヵ所のスーパーに出荷できるようになった。
今回の山林火災で、養鶏場のネットなどが焼けてしまいましたが、ニワトリは無事だった。
豊かな自然に魅せられ、大槌に移住した竹内さん、3人の子どもたちのためにと、家の敷地に設けたものがある。
ツリーハウスで、ブランコやシーソーも手作りした。
漁師 竹内聖織さん:
収穫作業や山火事の対応ですごく忙しくて、子どもたちの時間というのもあまり大切にできなかったので、ちゃんと家族サービスをしたい。

普段は漁業と養鶏で大忙しの竹内さん、山林火災をなんとか乗り越え、家族との穏やかな時間を取り戻す。
