なぜ?…山陰道で事故が相次ぐ「鳥取西道路」 ”難所”に潜む危険とは

4月24日、鳥取市鹿野町の山陰道トンネル内で車3台が絡む玉突き事故が発生し、2人がけがをした。
同じ区間では、5日前の4月19日にも死亡事故が起きたばかりだ。

「明順応・暗順応で速度が一定に保てない」と、専門家がかねてから警鐘を鳴らしてきた”難所”に、再び悲惨な事故が重なった。

トンネル内で3台絡む玉突き事故 20代女性と1歳女児が負傷

事故が起きたのは、4月24日午前7時40分ごろ。鳥取市鹿野町の山陰道上り線、片側1車線のトンネル内で「玉突き事故が起きた」と消防に通報が入った。

警察によると、先頭を走っていた普通乗用車に後続の普通乗用車が相次いで追突し、合わせて3台が絡む事故となった。

追突したとみられる車の前方は大破。
最後尾の車に乗っていた20代の女性と1歳の女の子が頭や胸を打ち、軽いけがをしたが、命に別状はなかったという。

車3台が絡む追突事故現場
車3台が絡む追突事故現場
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開通以来の“事故多発区間” 潜む危険とは

今回の事故が起きた区間は、青谷インターチェンジから鳥取インターチェンジまで約19キロの「鳥取西道路」だ。

この同じ区間では、4月19日にも70代の男性が、バイクでツーリング中にワイヤーロープ防護柵の柱に衝突して死亡する事故が起きていた。
わずか5日の間に、死亡事故と負傷事故が立て続けに発生したことになる。

山間部のトンネル入口へ続く高架道路
山間部のトンネル入口へ続く高架道路

連続するトンネルと高低差…明暗の変化で「速度が一定に保てない」

なぜ、この区間で事故が相次ぐのか。
その答えは、道路の構造そのものにある。

全長19.3キロの鳥取西道路のうち、トンネルが占める割合は4割近い。
トンネルを抜けたと思えば、すぐ次のトンネルが現れる。
そんな連続した構造が、ドライバーの感覚を狂わせるという。

2021年にTSKが日本海自動車学校の教官と取材した際、教官は「トンネルを抜けて、すぐに次のトンネルが来る。『明順応』、『暗順応』で速度が一定に保てない状態がたくさんやってくる」と指摘している。

明るい場所から暗いトンネルへ、暗いトンネルから明るい外へ。
この繰り返しの中で、目が光の変化に順応しようとするたびに、ドライバーは無意識のうちに速度を変えてしまう。
それが、トンネル付近を特に危険なポイントにしているという。

さらに、トンネル内でもアップダウンが連続しており、速度の調節は一層難しくなるとしている。

連続するトンネルと起伏のある道路構造が組み合わさることで、「難所」としてのリスクが高まっているのだ。

ドライブレコーダー映像
ドライブレコーダー映像

交通量が増加する大型連休 “急がない運転”が命を守る

ゴールデンウィーク期間中は、山陰道を利用するドライバーが増え、それだけ事故のリスクも上昇、5月に入り事故発生の報告が後を絶たない。

「速度が一定に保てない」という山陰道の構造的なリスクを理解した上で、心に余裕を持った運転が一層求められている。

高速道路のトンネル入口
高速道路のトンネル入口
TSKさんいん中央テレビ
TSKさんいん中央テレビ

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