電車が駅に近づくたびに、自分が作ったメロディーが車内に流れる―。そんな夢のような体験を可能にする権利が富山で販売された。
富山地方鉄道と舟橋村が連携し、越中舟橋駅に到着する際に車内で流れるメロディーを作曲できる権利を25万円で販売する取り組みが、5月1日からスタートした。全国でも珍しいこの企画、権利を購入したのは東京都在住の26歳の鉄道ファンの男性だ。
廃線の危機を知り、応援の気持ちで購入を決断

男性が購入を決めたきっかけは、富山地方鉄道の一部路線が廃線の危機にあるというニュースだった。高額ではあったものの、応援する気持ちが背中を押したという。子どもの頃から駅メロディーをピアノで演奏してきた男性は、舟橋村の車窓から見える田園風景をイメージしてオリジナル曲を作曲した。

実際に乗客からは「のどかな景色なので、ゆったりした曲が穏やかな気持ちになる」「仕事帰りに癒される」と好評の声が聞かれた。
「人々の生活の中に自分のメロディーが流れる特別感」

富山地方鉄道の下田恭平さんは、この企画についてこう語る。「人々の生活の中に、自分の作曲したメロディーが流れるのは、特別感がある。楽しい企画をやっているという明るい話題のPRができればと思って」。


このメロディーは5月1日から4か月間、越中舟橋駅に停車する全ての電車で流れている。作曲権は全部で5件分が販売されており、次の作曲者も既に決定。9月1日からは新たな曲が流れる予定だ。
第1号の購入者である男性は、8月に富山を訪れ、自分が作曲した曲を車内で直接聴く予定だという。地域を応援する一人のファンの思いが、多くの人の日常に溶け込んでいる。
(富山テレビ放送)
