高岡市の出町市長が「高岡駅南側への市役所移転は活断層を理由に厳しい」と発言したことを受け、地元自治会が白紙撤回を求める要望書を市長に提出した。住民からは「この土地の価値はゼロになってしまう」との声も上がり、経済的な風評被害への懸念が広がっている。

「何らかの対抗処置を」 住民の不安が広がる

5月1日朝、高岡市役所を訪れたのは、高岡駅南側に位置する下関校下連合自治会の北林和正会長だ。北林会長は出町市長に対し、発言の白紙撤回と、発言によって生じた影響への対応方針を示すことなどを求める要望書を手渡した。
出町市長が活断層の存在に言及したのは4月20日のこと。これを受けて下関地区では住民の不安や経済的な風評被害が拡大したという。自治会役員は「この土地は価値ゼロと、皆さんが思ってしまう」と危機感をあらわにした。北林会長も「建てられないと言われると、家やマンションをどうすればいいのか。断層が事実なら、ちゃんと調べたうえで根拠を明示してほしかった」と訴えた。
発言の根拠は2015年の国土地理院資料

出町市長が活断層の存在を指摘した根拠は、2015年に国土地理院が公表した都市圏活断層図だ。高岡市の中心市街地に活断層を示す赤色の線が引かれており、この公表以降、市議会では詳細な調査を求める質問が繰り返されてきた。
高岡市は国の地震調査研究推進本部に調査を要望しているものの、全国的な優先度が低いとして、これまで調査は実施されていない。

要望書を受け取った出町市長は対応を検討するとしつつ、「市役所を建てることを前提で動いていたから発言した。市民のこれからのためには発言しないといけないと思った」と述べた。
突如として地域に浮上した活断層問題。住民の不安払拭に向け、市がどのような対応を示すかが注目される。
(富山テレビ放送)
