野生動物を捕獲するジビエハンターの男性が5月1日の朝、山林火災の後、初めて山での猟に出ました。
岩手県大槌町でシカやクマなど野生動物の猟をするハンター・兼澤幸男さんです。
山林火災が発生してから活動できていませんでしたが、避難指示の解除を受け、1日朝早くから猟へ向かいました。
地元の消防団にも所属している兼澤さんは、今回の山林火災では発生当日は小鎚地区で消火にあたり、その後は吉里吉里地区で活動してきました。
兼澤さんがハンターになったきっかけは、シカによる農産物への被害が深刻化したことでした。
消火活動をしながら気がかりだったのが、火災によって住処がなくなったシカによる人里への影響です。
兼澤幸男さん
「火がついた場所ではないところにシカが移動してきているということは、今まで以上に被害が出るのかな」
5月1日朝は小鎚地区の山に4時間入り、シカを探しながら火災で燃えた山林の状態を確認しました。
兼澤幸男さん
「まさかこっちの小鎚側もこんなに(火が)広がってると思わなかった」
心配されるのは、シカによる農作物への被害だけではありませんでした。
兼澤幸男さん
「豊かな山そのものが無くなると、山の保水力が低下し川の水が切れやすくなる。川の水が切れて海に流れ出なくなると、海での養殖業も今まで盛んにできていたのができなくなってくる」
様々な影響が心配される中、兼澤さんが代表を務めるジビエ肉の加工場で直売所の「MOMIJI」も営業を再開しました。
朝礼で兼澤さんが次のように語りました。
「10日間の売り上げが落ち込んだものを挽回しなきゃいけない。こんなときこそ、みんなで力を合わせて乗り切りたい」
MOMIJIでは町の観光交流協会と連携して復興支援のフェアを4月29日から始めました。
MOMIJIを含め町内4つの事業者の商品を買うと売り上げの一部が町や支援団体に寄付されるもので「大槌の山と海の恵みで町を元気にしたい」と話します。
兼澤幸男さん
「ピンチをチャンスにつなげたいという思いがあり、山林火災で大槌町を知ってくれた方々を対象にどんどん広げていきたい」
いまだ鎮圧には至っていない山林火災。
生活や産業など様々な影響が続く中、復興への取り組みも始まっています。