関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」では、安達結希さんの死体遺棄事件で逮捕された父親・安達容疑者をめぐる最新情報を、元警視庁捜査一課の刑事・高野敦さんが詳しく解説しました。
■”衝動的”な犯行と”計画的”な隠蔽は、別々に考えるべき
捜査関係者によると、安達容疑者は逮捕前の任意の調べに対し、「衝動的に首を絞めて殺してしまった」という趣旨の供述をしていることが新たに判明しました。
しかし、結希さんの通学カバンや靴はそれぞれ別の場所から発見されています。
衝動的な犯行であったとしながら、遺留品が複数箇所に散らばっているこの矛盾について、高野さんは次のように語ります。
【元警視庁捜査一課 高野敦さん】「被疑者は(捜査関係者によると)衝動的に首を絞めて殺害したという趣旨の供述をしているようだが、ただそのあとに、『さあどうしよう』となったときに自首するか、それともいろいろ隠蔽をするか、錯乱をするかというのは、また別段階。衝動的だったからといって、隠蔽をしないというわけではないので、これは別々に考えるべき」
■「骨折については答えられない」捜査幹部発言の意味
首を絞めた場合、捜査ではどのような手法で裏付けを進めるのでしょうか。
高野さんは遺体の状況を踏まえながら解説しました。
通常、首を絞めた際には「目の裏の血管が破裂した痕跡」を確認しますが、今回は遺体の状況が時間経過により傷んでいたため、判明が難しかったといいます。
一方で高野さんが注目するのは、捜査発表の場で「骨折については答えられない」という言い方がされていた点です。
【元警視庁捜査一課 高野敦さん】「首を絞めた場合というのは、舌のつけ根や、首の骨とかが折れることはよくありまして、子供等の場合はなおさら折れやすいところであります。もし骨折の状況があれば、首を絞めたことと矛盾をしないという、1つの大きな証拠になる」
■押収された黒い車、捜査の焦点に
4月17日の新たな動きとして、安達容疑者の自宅から黒い車が押収されました。
死体遺棄の観点からは、遺体を運搬した手段を裏付ける物証としての押収ということで、車内の捜査がどのように進められるかについてこう語りました。
【元警視庁捜査一課 高野敦さん】「(捜査関係者によると)ご遺体を複数回動かしたという趣旨の供述があるので、(自宅の)検証が終わってからも、また運んでいる可能性というのはある。運んだときに、もしご遺体の一部の痕跡がないかとか、それをまた洗い流したような跡がないかとか、そういった観点からも調べ直すということは、当然やらなければいけないこと」
■「血痕や尿痕といった微物の検出が焦点に」
さらに、殺人容疑が視野に入る場合の車内捜査については、「血痕や尿痕といった微物の検出が焦点になる」と指摘します。
【元警視庁捜査一課 高野敦さん】「車の中で首を絞めた可能性というのもありますので、その場合は、もし血とかを吐いていれば、血痕等が残っていると。なくなったときには尿とかが出る場合がありますので、尿痕が残っているというところを調べる」
ただし、高野さんはこれらが決め手になるとは限らないとも付け加えました。
「鼻血を出した」「おもらしをした」といった言い訳が成立してしまうとし、あくまで、容疑者の供述を裏付ける証拠になり得る、という位置づけだということです。
■スマートフォン・ドラレコの位置情報も捜査に活用
捜査ではスマートフォンやドライブレコーダーの位置情報履歴の解析も行われたといいます。
高野さんは「今の時代はもう基本的な捜査になっている」と述べつつも、容疑者が”捜索”という名目で広範囲を移動していたことを踏まえ、次のように分析します。
【元警視庁捜査一課 高野敦さん】「その動いた状況を見ながら、ここに来るのは不審だとか、ある程度絞り込みをしていかなければいけない。行動確認や心理分析なども組み合わせながら、位置を特定していったんではないのか」
■この1週間の経緯
今回の事件は、以下のような流れで急展開を迎えました。
・4月12日:結希さんが履いていたとみられる靴が発見
・4月13日:子供とみられる遺体が山林で発見
・4月14日:遺体が結希さんと判明
・4月15日:結希さんの自宅を再び家宅捜索、親族を事情聴取
・4月16日:父親・安達容疑者が逮捕
・4月17日:安達容疑者の黒い車が押収、夕方以降に本格的な取り調べ開始
17日夕方以降、本格的な取り調べが始まる予定で、捜査は新たな局面を迎えています。
(関西テレビ「旬感LIVE とれたてっ!」2026年4月17日放送)