富山から遠く離れた中東情勢の悪化が、私たちの生活を直撃しています。

街の銭湯にも燃料価格の高騰で不安が広がっています。

*リポート
「体と心をあたためる銭湯。しかし、中東情勢による燃料価格の高騰は、まちの憩いの場に影響を与えています」

「なかや旅館」に併設されている高岡市の「憩の湯」。

地元の人を中心に毎日80人ほどが利用する地域に根差した銭湯です。

*憩の湯 中谷健太郎さん
「ボイラー室です。こちらのバーナーで重油を送って、この中で火を起こしてお湯を温めています」

憩の湯では10度ほどの地下水を43度に温めています。

重油炊きのボイラーが欠かせません。

Q.どのくらい1日に重油を使う?
*憩の湯 中谷健太郎さん
「1日100リットルくらい。1日12時間はスイッチを入れっぱなし」

*憩の湯 中谷健太郎さん
「きのう業者からいただいた重油の価格提示。以前は90円代で推移していたので急激に上がっている」

Q.業者からはどんな説明があった?
*憩の湯 中谷健太郎さん
「これから先の見通しは立たないと言われている。それ以上に怖いのは油が手に入らなくなるとも言われているので、そうなってくると商売自体できないので懸念している」

重油の仕入れ値は、アメリカがイランへ攻撃する前の2月分までは1リットルあたり90円でしたが、情勢が悪化してからは1リットルあたり130円と、1.4倍以上に値上がりしました。

ひと月あたりの燃料費は12万円ほどかさむ計算です。

しかし、すぐには入浴料を値上げできない事情があります。

*憩の湯 中谷健太郎さん
「資料作りに半年ほどかかる。資料をもとに審議会で判断する。短くて半年、長くて1年くらいのスパンで料金の切り替えということになってくる」

公衆浴場の入浴料金は「物価統制令」に基づき県内で一律に定められていて、銭湯が個別の判断で引き上げることはできません。

現在の料金は大人500円。燃料費や人件費の高騰を受け、去年3月に30円の値上げをしたばかりです。

県内の銭湯が加盟する組合の理事長を務める中谷さん。

最近は、コスト削減のため営業時間を短縮する銭湯も出てきているほか、中東情勢の悪化で入浴料の値上げを求める声が上がっているといいますが、値上げには複雑な思いを抱いています。

*県公衆浴場業生活衛生同業組合 中谷健太郎理事長
「”耐えられない”という声が多くの銭湯から聞こえてくる。一度、組合の中で意見を集約して心苦しいが料金値上げを考えていかないといけない状況になっている。公衆浴場は常連や地域の人に支えられている商売なので、そういった方にご負担を求めるのは心苦しい部分がある」

富山テレビ
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