中東情勢の悪化で富山県内の自動車整備工場にも大きな影響が出ています。なかには修理待ちのトラックも。

いま、石油由来のナフサを原料とする塗料やシンナーが品薄となっています。

*スーパーセンターシマヤ立山店 嶋田健志さん
「こちらがペイント薄め液(シンナー)の売り場。ペイント薄め液の大きいもの小さいもの、商品が完売している状況になっている」

立山町にあるスーパーセンターシマヤです。

2週間ほど前から塗料用シンナーの在庫が品薄となり、入荷の時期も決まっていません。

*スーパーセンターシマヤ立山店 嶋田健志さん
「今月の入荷はもう終わってしまって、今後の入荷の予定も未定」
Q.購入されている方は?
「プロの方。塗装関係、工場の方とか」

このシンナーの原料が石油から作られるナフサです。

富山市で自動車整備工場を営む島田渉さん。車検や板金塗装など月に40~50台の車を整備しています。

塗装の作業にはシンナーが欠かせません。

*たつみ動車 島田渉社長
「塗料100に対して、シンナーは約20%。このままだと(液が)固いので、シンナーで希釈させる。(塗装作業には)必須です」

塗装だけでなく、車を修理する様々な工程で使われるというシンナー。

前倒しで発注したことで、今のところ在庫はありますが、いつ尽きるかわからないと不安を漏らします。

*たつみ動車 島田渉社長
「今日は大丈夫でも明日はどうなるかわからない。切羽詰まった状況なのは事実」

そのなか、シンナーを扱う大手メーカーは原材料の調達が困難だとし、先月、製品全般を対象に、75%の値上げに踏み切りました。

塗料を扱うメーカーも今月から20~30%値上げしたということで、島田さんは価格転嫁も避けられないと話します。

*たつみ動車 島田渉社長
「材料費を価格転嫁すべきかどうか。(仕入れ値が)上がるからといって、そのまま価格転嫁でご理解をくださいと言ってもお客さんが納得してくれるかどうか。値上げした額で仕入れた以上、赤字を出すわけにはいかない。そこは理解を求めるしかないと思っている」

一方、トラックの整備を担う富山市の工場ではより深刻な事態となっていました。

*富山いすゞ自動車 永田龍作部長
「シンナーに加えて、硬化剤の入荷がストップしている状況。在庫を使ってどれくらい塗ることができるか試算をしているが、5月以降は厳しい状況。納車ができない状況となっていて困惑している」

塗装に欠かせない「硬化剤」。これもナフサを原料としています。

この会社では今月、メーカーから「硬化剤」の出荷を停止すると連絡を受けました。

大型トラック1台を塗装する場合、シンナーはおよそ6リットル、硬化剤をおよそ1リットル使用します。

これらの塗料を保管する倉庫です。

1カ月前までは塗料が所狭しと並んでいたといいますが、今は空きスペースが目立っています。

工場では月に900台ほどの修理を請け負っていますが、材料の不足で修理に取り掛かれないトラックも出てきたといいます。

*富山いすゞ自動車 永田龍作部長
「こちらから修理待ちの車」

*富山いすゞ自動車 永田龍作部長
「迷惑をかけているとしか言えない。物流が止まるということは避けなければならないと思う。物流を運送会社と一緒になって運ぶことを支えていると思っている。心苦しい状況」

経済産業省はシンナーなどの石油関連製品は国全体で必要な量を確保しているとしたうえで、流通での目詰まりが原因と説明しています。

いつ解消されるのか、自動車整備の現場では不安が広がっています。

富山テレビ
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