土佐清水市の当時の市長や市議による官製談合事件の初公判が開かれ、前市長は被告人質問で「市議に頼まれたからむげにはできなかった」と話しました。事件の背景には市長と市議の幼少期からの強固な関係がありました。
土佐清水市の前市長・程岡庸 被告(67)は4月15日、紺のスーツに青のネクタイ姿で初公判に出廷。起訴内容について「間違いありません」と認めました。
程岡被告は2025年5月、市が発注した電気設備工事の入札で最低制限価格を市議だった永野裕夫被告(68)に漏らし、四万十市の業者に落札させた官製談合防止法違反などの罪に問われています。
程岡被告は地元の商工会議所の会頭を8年間務めた後、2023年の市長選で初当選しました。
土佐清水市前市長・程岡庸 被告:
「市民のセールスマンでありたいと思っている」
しかし任期途中の2025年11月、官製談合が発覚し、市長を辞職し770万円の退職金も辞退しました。被告人質問でなぜ、最低制限価格を市議に漏らしたのか問われるとー。
程岡被告:
「永野市議から頼まれたからむげにはできないと思った。入札情報を教えることはいかんことやと思っていたが重大にも思わなかった」
程岡被告と幼馴染だった前市議の永野被告は。
土佐清水市前市議・永野被告:
「程岡市長にいい格好をさせてあげたかった。1回くらいは最低制限価格を教えても分からんと思った」
最低制限価格は5912万円でしたが、当初の取り調べで2人は「6000万くらい」とうその供述をしていたことが分かりました。
検察が永野被告にその理由を追及するとー
永野被告:
「程岡を守りたかった。金額が分かったら市長が窮地に立たされる」
検察は「身勝手な動機で犯行に及んでいて経緯に同情の余地はなく大きな非難に値する。社会の信頼を損なわせた2人の刑事責任は重大」と指摘。程岡被告に懲役2年、永野被告に懲役1年10カ月を求刑しました。
一方、両被告の弁護人は「事実を認め反省し市長や市議を辞め社会的制裁を受けている」などとし執行猶予を求めました。
程岡被告は裁判後、取材に対し「業者から見返りは受け取っていない。市民に迷惑をかけ反省している」と話しました。判決は6月3日に言い渡されます。