京都・南丹市の山林で安達結希さんが遺体で見つかった事件で、警察は死体遺棄の疑いで本格的な捜査に乗り出しました。

警察はなぜ死体遺棄事件という判断に乗り出したのでしょうか。
フジテレビ・上法玄解説委員と見ていきます。

15日から警察は死体遺棄事件として本格的に捜査を始めました。
14日までの司法解剖で分かっていることをまとめました。

遺体発見時の状況はあおむけで、靴を履いていませんでした。
死因に関しては今のところ不詳、分かっていません。

そして遺体の状況は、明らかな刺し傷など大きな外傷は確認されませんでした。

また、死亡時期については3月の下旬ごろ、つまり3月21日から31日の間とされています。

警察はこれらの状況を踏まえて、安達さんが第三者に遺棄された疑いが強いとみて死体遺棄事件と判断しました。

では、なぜこうした判断に至ったのか。
15日は2人の専門家に聞きました。

まずは、元兵庫県警刑事部長の棚瀬誠さんの見解です。

注目したのは、靴を履いていなかった点です。

小学生が山林を靴下で歩いて行き倒れたという状況は違和感があると。
また、遺体や周りから得られた状況・証拠から、別の場所から現場に移された疑いが高まって、死体遺棄事件として捜査に乗り出したのではということです。

また、死体遺棄の捜査に乗り出したことは靴を履かなかったことがポイントになっていると棚瀬氏は話していました。

山崎夕貴キャスター:
上法さんは死体遺棄の捜査に乗り出した理由について、他にも何かあると考えますか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
やはり遺体を運んだということを考えますと、遺体の遺棄現場で犯人が何らか痕跡を残した可能性があるんじゃないかと思われます。たとえば重いものを持ちますから、足跡ですとか引きずった痕跡だとか、外形的に誰かが遺体を運んだことがうかがえる物証、状況証拠があるんじゃないかと思われます。

山崎夕貴キャスター:
そうした鑑識作業の結果というのはもう出ているものなのですか?

フジテレビ・上法玄解説委員:
パッと見で分かることはもう判明していると思われます。いろいろとDNAなどを分析することは時間がかかりますので、順次、作業は進められていると思います。

続いて、法科学の観点からです。
法科学研究センターの雨宮正欣さんが注目した点は、遺体があおむけだったという点です。

雨宮さんいわく、自らその場にたどり着いて倒れた場合、横向きやうつぶせで亡くなることが多いそうです。

遠藤玲子キャスター:
あおむけの状態だったということは第三者が置いた可能性が高いということですが、上法さん、あおむけで倒れていたということは1つポイントになりますか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
人の体を運ぶというのは通常、お姫さま抱っこのような形で運んで、そのまま置くとあおむけになりますから、それは一般的に言えることだと思います。

榎並大二郎キャスター:
これらを踏まえて、雨宮さんは死体遺棄事件として警察が立件したとみられているわけですが、遺棄をした人物について上法さん、どういうふうに見立てていますか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
これは遺体の遺棄現場だけではなくて他の遺留品の現場も同じことが言えるんですが、ひとけのないところであることをよく知っている、地元の状況をよく知っている人物でかつ、車でしかアクセスできないとみられますので、車を運転できる大人ではないかといえると思います。

山崎夕貴キャスター:
そして最新情報では、安達さんの自宅の家宅捜索が行われているということで複数の親族から事情を聴いているということですが、これはどういった意味合いなんでしょうか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
最後の失踪直前の情報が、父親が小学校に送迎で送ってそこから行方が分からなくなっています。その直前に自宅にいたとみられますので、何らかのその先の足取りの手掛かりをつかもうと今、調べている状況だと思います。

榎並大二郎キャスター:
複数の親族に事情を聴いている状況なんですね。今後の捜査、どんな点が1番のポイントになってくるでしょうか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
まず、急がれるのが死因の究明となります。これは今、鋭意捜査をしていると思いますが、子供の場合は体がまだ未発達な状況であったりしますので、たとえば事件に巻き込まれて首を絞められた痕跡なども、時間が経ってすぐ消えてしまうという状況もありますので、一見分かりづらいことも一般的に言われています。なので、慎重に究明を急いでいるところだと思います。

遠藤玲子キャスター:
法科学研究センターの雨宮さんによりますと、司法解剖に関して警察は、司法解剖で事件性を疑わせる情報を得ていた可能性があるのものの、犯人しか知り得ない情報のため明らかにしていない可能性もあるということです。

フジテレビ・上法玄解説委員:
このあおむけの話は、私個人も驚きました。というのは、これは犯人と現場を見た捜査員しか分からない情報ですから、本来は犯人を捕まえて取り調べの中で犯人に言わせなきゃいけない情報なので、これが明らかになっているのに驚きを禁じ得ませんでした。ただ、いろいろと精査をして情報開示を今、しているという状況だと思います。

榎並大二郎キャスター:
司法解剖の結果についても今後、さらに分かってくることは何か考えられますか?

フジテレビ・上法玄解説委員:
重要なのは胃の内容物だと思います。胃の内容物を調べると当日の朝、朝食を食べていれば、その内容物が出れば大体8時間ぐらいで消化してしまうといわれていますから、その時間の中で事件に巻き込まれた可能性が高いとみることもできます。あるいは逆に他の食べ物が胃の中から見つかったとすれば、誰か別の人物と会ってそこで食事を取った可能性も新しい情報として出てくるということなので、重要な情報だと思います。

榎並大二郎キャスター:
今の動きとしては、15日朝7時ごろから安達さんの自宅で家宅捜索が行われていると。一般的に、こういったケースは何時ぐらいまで、どのぐらい家宅捜索が続くと思われますか。

フジテレビ・上法玄解説委員:
それは警察が調べたいポイントをしっかりと調べるのが終わるまで続けられると思います。