ヒグマ駆除のための発砲をめぐり、猟銃所持の許可を取り消されたハンターの男性が処分の撤回を求めていた裁判。
最高裁は27日午後、二審の判決を破棄し、男性の訴えを認める判決を下しました。
男性の逆転勝訴です。
3月22日には早くもヒグマが目撃された北海道。
2026年もクマによる被害が懸念される中で、今回の判決は下されました。
最高裁まで争われたのは、2018年に北海道で起きたヒグマへの発砲です。
ハンターの池上治男さんは当時、砂川市からの要請を受けて現場に向かい、警察官らが立ち会う中で1頭のヒグマを猟銃で駆除。
しかしこの発砲をめぐり、翌年、「弾丸が建物に到達する恐れがあった」として、猟銃所持の許可が取り消されたのです。
これを受け、池上さんは処分の撤回を求め北海道を提訴しました。
処分取り消しを求めた池上治男さん:
ハンターに頼んでおいて「撃ったらだめだった」と(依頼側から)言われたら何を信じていいのか。
当時の状況について池上さんは「住宅密集地ではなく、安全を確認したうえで撃った」などと主張。
一審では、「弾丸はクマの体内にとどまった」「発砲が不当であったとはいえない」などとして、池上さんの主張が支持され、取り消しは違法と認定されました。
しかし二審では、「クマの体を貫通した弾丸が障害物に当たり、軌道が変わる可能性があった」「弾丸を遮る構造物はなかった」などとして、池上さんの主張を退けたのです。
二審の判決について、北海道でハンターとして活動する男性は「活動の委縮につながる」などの懸念を口にしていました。
北海道猟友会 三笠支部・高崎梨徒支部長:
勝訴から敗訴で衝撃は大きかった。現場の動きは確かに制限されるというか、すでに制限されているという方が正しい。もし今これを撃ったら自分の(猟銃)所持許可が取り消されるかもしれないと心のブレーキがかかる人はかかるし。
そして27日、最高裁は二審の判決を破棄。
これにより池上さんが勝訴しました。
逆転勝訴の判決を勝ち取った池上さんの声です。
処分取り消しを求めた池上治男さん:
ハンターにとって当たり前のことを言ってくれた。北海道だけでなくて全国のハンターにとっても、裁判長が理解を示してくれたような話だった。
今回の最高裁判決とともに池上さんの7年に及んだ闘いは終わります。
処分取り消しを求めた池上治男さん:
長い戦いだったな、終わったなという感じ。いろいろなところでクマの被害があるので、そういった所に対しても、安心していただける判決だったので、長い戦いであったけれど、ある意味で有意義な戦いであったと思う。
27日の判決に伴い、池上さんは7年ぶりに猟銃を使用した駆除を再開できることになります。