歓送迎会などで飲酒の機会が増えるこの時期に気をつけたい『急性アルコール中毒』。死に至るケースもある急性アルコール中毒の危険性や、初期症状が出た場合の対処法について医師に聞いた。

“急性アルコール中毒”「死に至るケースも」

歓送迎会など飲酒の機会が増える今の時期、気をつけなければならないのが『急性アルコール中毒』だ。

新潟市民病院 広瀬由和 医師
新潟市民病院 広瀬由和 医師
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新潟市民病院の広瀬由和医師は、「急性アルコール中毒で死に至るケースもある」と注意を呼びかける。

短時間に大量の飲酒をし、血中のアルコール濃度が急上昇することで引き起こされる急性アルコール中毒。

適量・少量の飲酒であれば気分が高揚するような効果はあるが、ある程度の濃度を超えると、ろれつがまわらない・歩行がおぼつかなくなる・吐き気が出るなどの初期症状が出るという。

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さらに悪化すると、意識がもうろうとする・呼吸が弱くなる・血圧が低くなるなどの症状に至る。

広瀬医師は「お酒を飲むと、体がぽかぽか温かくなるという印象があるかもしれないが、実際アルコールは末しょうの血管を拡張するので、熱が逃げやすくなるし、脳の体温を調節する機能を抑制し、体温が上がりにくくなる」と話す。

低体温になった後、昏睡状態に陥り、最悪の場合、呼吸が止まってしまう可能性もあるという。

「飲むスピードも大きく関わってくる」飲酒時の注意点は?

こうした事態を防ぐためには酒を飲む量だけでなく、飲む速度にも注意が必要だ。

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「たくさん飲むというのも原因の一つだが、飲むスピードというのも大きく関わってくる。いわゆる一気飲みという無茶な飲み方をすると、急性アルコール中毒の非常に大きなリスクになる」

飲酒の際には、水やお茶を挟みながら適度な量を心がけること、空腹時にはアルコールの吸収が早まることから、ある程度お腹を満たしてからお酒を飲むことも推奨されている。

酒の飲みすぎや無理強い…20代などの若者は特に注意を

また、急性アルコール中毒に特に注意が必要なのが20代などの若者である。

若者は飲酒経験が少ないので、脳がアルコールに慣れていないことが一つの原因として上げられるほか、一気飲みのような短時間に大量にお酒を飲むという環境がつくられやすいのも要因とされる。

場が盛り上がることでつい飲みすぎてしまったり、酒を無理強いしたりするような状況にならないよう注意する必要がある飲酒。

また、酒を飲めば飲むほど強くなるといった話を聞くこともあるが、酒の強さは遺伝で決まっているため生涯変わる事はない。

分解の速度は決まっているので、自分の飲める量を把握し、決して無理をしないことが大切である。

転倒・転落事故…急性アルコール中毒で高まるリスク

さらに広瀬医師は急性アルコール中毒になると、そのほかのリスクも高まっていくと指摘する。

「急性アルコール中毒を起こすことによって、転ぶ・階段から転がり落ちる・交通事故に巻き込まることも。例えば、頭に大きいケガを負ったり、脊髄損傷を起こしたりして、それによって意識が戻らなくなったり、四肢に麻痺が残ったり、後遺症を残すことがある」

急性アルコール中毒の疑い…周りができる“対処法”は?

急性アルコール中毒の疑いがある人が近くにいる場合は一人にしないことが重要だ。

かなり酔っ払っている人がいたら1回飲酒はやめてもらい、水・お茶を飲んでもらってアルコールの血中濃度を下げると言うのが有用である。

呼びかけても反応がない・意識が無いような人に関しては、体を横に向けて頭をそらせ、上に来たほうの足を曲げるという“回復体位”を取ってあげるのが良い。

回復体位
回復体位

こうすることによって呼吸がしやすくなる。もし、嘔吐した場合もそれを誤嚥・窒息する事を避けられるのだ。

また、低体温症を防ぐため毛布や上着をかけるなど保温することも重要になる。

歓送迎会などで飲酒をする機会が増えるこの時期、個人個人が気をつけ、楽しい酒席にしてほしい。

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NST新潟総合テレビ
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