宮崎県は、7年後に迎える置県150年の記念事業として、宮崎市の平和台公園と県総合博物館を大規模リニューアルする方針だ。過去の記念事業では、置県80年に県総合運動公園、置県100年には図書館や美術館、芸術劇場がある県総合文化公園が整備された。今回の計画では、次世代の探究心を育む「知の拠点づくり」を目指す。

 平和台公園の現状と利用者の声

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 大規模リニューアルの方針が示された平和台公園について、利用者はどのような変化を求めているのだろうか。

 公園を訪れた移住者の男性は「自然が豊かで犬と一緒に遊びに来る。歩道を整備するくらいで十分」と話す。

 一方で「自然が豊かな分、歩きにくい場所や苔が生えて滑りそうな場所がある」との指摘もあった。アスレチック広場については「既存の遊具も面白いが、木を使った遊具の方が子どもは楽しめるだろう」との意見も出た。

 1957年に都市公園に指定された平和台公園は、「平和の塔」をシンボルに、アスレチック施設や自然林を生かした遊歩道などが整備され、県民の憩いの場となっている。

     しかし、県内の古墳について学べる「はにわ館」が2024年に閉館するなど、公園施設の老朽化が進行している。

 公園で20年にわたってカフェと雑貨店を営む「ひむか村の宝箱」の岩切宣子さんは「森の木々があまり伐採されていないため野鳥も多く生息している。生態系を保ったまま、この森(公園)を何十年も続けてほしい」と話す。

 老朽化進む博物館 利用者の期待

同様にリニューアルの方針が示された県総合博物館は、開館から55年が経過した。

 施設を訪れた人からは、「広い場所で遊具とか遊びながら楽しめる場所があればいいなと思っている」「子供向けに、科学的な研究を題材に博物館をつくれば人が来るんじゃないか」「自然が宮崎は豊かなのでその辺を体験できるものがほしい」といった声が聞かれた。

 宮崎県が目指す「知の拠点」像

これら2つの施設の整備を通じ県が目指すのは、将来を担う子どもたちの知的探究心を育む「知の拠点」である。

 宮崎県総合政策課 中村智洋課長:
現在は「知識」や「情報」が、社会を動かすエンジンになっている。子どもたちに「知」の時代を生きるための知識や生き方を身に着けていただきたい。好奇心をかきたてるような、探究心をくすぐるような施設が整備できれば。

県は新年度当初予算案で、大規模リニューアルの具体化に向けた調査費用を含む事業に2500万円を計上した。

 平和台公園では宿泊機能の整備やアスレチックの充実などが検討される見通しだ。

また、県総合博物館は建て替えも視野に入れ検討が進められる。2022年の博物館法の一部改正により、博物館は文化観光に寄与することが努力義務化され、観光を通じたまちづくりの拠点としての機能も求められるようになった。

宮崎県総合政策課の中村課長は、これまでの施設について「県民以外にもわざわざ来てもらえるような価値が提供できていたかというと、老朽化もありその水準には達していなかったと率直に感じている」と現状を分析した。その上で「県外や海外の利用者にも魅力を感じてもらえるような施設を想定していく必要がある」と話す。

 県は2026年度から産業界、教育機関、金融機関などで構成する県民会議を設置。官民が一体となり、2028年度までに置県150年のコンセプトや大規模リニューアルの方向性を示すとしている。

(テレビ宮崎) 

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