沈静化する気配を全く見せないアメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃。ホルムズ海峡の事実上の封鎖など、中東情勢の緊迫化が日常生活を直撃している。
家族はテヘランから離れ避難
福岡市中央区にあるペルシャ絨毯店『ペルシャンパトリス(PERSIAN PATRICE)』。福岡市で唯一のペルシャ絨毯専門店で、イランから直輸入しているため、豊富な品揃えと手頃な価格が特徴だ。
この絨毯店で15年前から店長を務めているイラン出身の永久弗(エクドル)ホセインさん(62)。
イランが軍事攻撃を受けた2026年2月28日、首都のテヘランに住む3人の姉や兄の無事を確認しようと電話をかけた。しかし繋がらなかったという。

姉や兄の安否が分からないなか、1週間後の3月5日。午前2時頃に1人の姉とは何とか連絡がついたという。

「『みんな元気』『大丈夫ですか?』『大丈夫ですよ』と。心配ないけれども、これから空爆が大きくなると聞いたので、カスピ海近くの(テヘランから)離れた場所に避難する」と永久弗さんの家族は話していたという。

ペルシャ絨毯の販売の先行きについても不安を抱えている。商品は、イランから直輸入していて生産の一時停止や輸送網が寸断状態となっていることから、今後の入荷の目処が立っていない状況が続いている。

「経済的にも政治な面でも、早く終わって欲しい。良い方に終わって欲しい」と永久弗さんは願うばかりだ。
ガソリン価格上昇 生活を直撃
一方、ホルムズ海峡の事実上封鎖など中東情勢の緊迫化が日常生活を直撃している。そのひとつが、ガソリン価格の値上げだ。

福岡や佐賀で52店舗のガソリンスタンドを運営する『イデックスリテール福岡』。ホームぺ―ジ上でガソリン販売価格の大幅な値上げを発表した。
値上げ幅は、ホームページ上で発表した週で3円程度。それ以降は、さらに10円程度としている。

ガソリンを買い求めに来た人に話を聞くと「暫定税率廃止でせっかく下がって来たのに厳しいですね」と困惑の表情を浮かべていた。

『九州経済調査協会』の片山礼二郎・部長は「九州の場合は大都市圏(首都圏・近畿圏)と比べて車社会。ガソリンの支出額も大都市圏に比べて約1.6倍。暫定税率が軽減されて、政策効果が出て来るというタイミングだった。中東情勢で効果が薄れる可能性があること」とガソリン価格上昇による家計や地域経済への影響を懸念する。

原油などのエネルギー価格は今後、どこまで上がるのか。報復の連鎖に巻き込まれた現地に残る日本人が全員、退避できるのはいつなのか。先の見通せない不安定な情勢が続いている。
(テレビ西日本)
