特集です。
宮崎県延岡市にある離島、島野浦島に3月、新しい民宿がオープンしました。
事業承継により誕生したこの宿泊施設は、人口減少が進む島で、観光振興などにつながると期待されています。
豊かな自然に囲まれた離島、島野浦島。
島では釣りやシュノーケリング、それにトレッキングなどが楽しめます。
漁業が盛んなこの島には1950年代には約3500人が住んでいましたが、現在は約600人にまで減少しています。
そこで、漁業者などで作るNPOが観光案内所を開設するなどして観光客の誘致に務めています。
(しまうら未来開発プロジェクト 木下拓磨理事)
「静かな夜だったり、朝の船の音とか、海のにおいとか、そういうものを感じて非日常感を島で味わってもらうのもすごくいいと思います」
しかし、島には宿泊施設が民泊の1軒しかなく、受け入れ人数に限りがありました。
こうした中、3月1日、島に新たに民宿がオープンしました。
運営するのは、日南市で宿泊施設を運営する企業が、島に新たに設立した会社「瑠璃色」。
15年ほど前に閉業した「民宿島野浦」を事業承継しました。
民宿の名前は「アイランド ベース シマミ」、島の魅力を見つけるなどの意味が込められています。
4人部屋や2人部屋などがあり、この場所を拠点に島の魅力や島民との交流を楽しんでほしいとしています。
改修作業には、島野浦学園の小学生や中学生も「島に貢献したい」と、断熱材を取り付けたり、掃除をするなど協力しました。
支配人の岩根穂乃花さんは、島の人たちの期待を感じると話します。
(アイランド ベース シマミ 岩根穂乃花支配人)
「島の方々に手伝っていただけるというのは、すごくありがたいことだなと思っております。島の方々と一緒に作り上げる、育てていく施設となればいいなと思います」
オープン直前の2月下旬には、旅行をしながら仕事をしている男女2人が、実際に宿泊しながら清掃作業などを行いました。
国内42都道府県、海外30カ国を巡ったという大学生は、島の住民と交流し、温かさを感じられたと話しました。
(大学生の大芦さくらさん)
「皆さんすごく温かく、いつでも帰っておいでという感じで迎え入れていただいて、島の魅力を知るきっかけとして、この場所はすごくポテンシャル、可能性があると感じているので、これから来るお客様にはそういった体験をしていただけるんじゃないかと思います」
人口減少が続く中、地元の区長は、こうした島の外の人たちとの交流が、フェリーなど交通機関の維持にとって重要だと話します。
(延岡市島浦区 岩谷勇区長)
「どうしても今、人が少なくなったというので需要が少ないんですよね。島ですから、やっぱり船の関係とか、そういうのには関連して、メリットがあるんじゃないかなと思うんですけどね」
(アイランド ベース シマミ 岩根穂乃花支配人)
「(島が)元気になるというだけではなくて、地域の経済を回していくとか、1人でも多くの方が笑顔になるような形になるといいなと思います」