名古屋城の石垣が、雪が積もったように“真っ白”になっています。その正体は、「カワウ」という鳥の大量のフンでした。
■広島の宮島でも… 被害も深刻「生臭い」
堀川の調査をしている服部宏さんによると、カワウが石垣の上にある木を寝床にしていて、そのフンによるものだといいます。

なぜ白くなるのか、長岡技術大学の山本麻希准教授に話を聞きました。
山本麻希准教授:
「フンとか尿を、総排泄腔といって同じ穴から同時に出すんです。(カワウの尿は)水に溶けない尿酸という白い物質がある、この尿酸が白いヤツの正体です」
カワウの被害は全国で起きています。世界遺産・厳島神社のある宮島では、島の原生林が枯れてしまう被害が多発。

名古屋城周辺でも、フンの被害はかなり深刻です。
近隣住民:
「(洗車は)3日に1回くらい。公園に入ると生臭い」
■なぜ名古屋城にカワウが集まるのか
城周辺を毎朝散歩しているという男性に話を聞くと、「黒川エリアで魚を捕って、名古屋城で休む」ということです。
黒川エリア周辺に行ってみると、カワウがエサとする大量の「ボラ」が、温かい水を求めてか堀川を遡上していました。このボラを狙い、カワウがやって来ます。

服部さんによると、堀川沿いでエサとなるボラが豊富なこと、そして名古屋城周辺の樹木がカワウの生活に最適で、大量に住み着いてしまっているのではとのことで、例年は春ごろまで住み続けるということです。
■高圧洗浄機で落とそうにも…対策は?
カワウによる被害は、ニオイや見た目の問題だけではありません。光合成を妨げるなどして木を枯らしてしまったり、群れによる鳴き声の騒音、さらに1日500グラム以上魚を食べる大食漢のため、全国で漁業被害も出ています。
山本准教授によると、愛知県は冬も温暖なため、滋賀県など他の地域から流入して、この時期に数が多くなるのではと話しています。

また、名古屋城総合事務所によると、石垣は大きな石の間に小石も敷き詰めてできています。高圧洗浄機で落とそうとすると、小石が外れてしまい石垣が崩れる恐れがあるため、できないということです。
同じ問題に悩まされていた広島県の宮島では、『テープを島中に張り巡らせる』対策によって、効果を上げています。

風で揺れる動きやこすれる音によって、数千羽いたカワウがよりつきにくくなり、被害が減ったということです。
