前原さん、まさか小池さんと組むとは!

1か月前に「前原さん、小池さんと組むしかないよ!」と言ったが、まさか本当に組むとは思わず、びっくりした。
その決断は良し。
安倍首相はかなり困ってる。

ただもう一つ、小池さんがやるべきことがある。
 

今のままでは政策なしの野合

今回の再編は民進がヒト(現職議員)とカネ(供託金に使う政党交付金)、小池さんが票(人気)を、それぞれ出し合うという形だが、簡単にいうと民進が小池に乗っ取られた。
社長が変わったのだから当然方針も変わる。

方針に合わない人は出ていくしかない。

政界再編というのは、必ず、数ありきであとで政策を合わせることにどうしてもなってしまう。しかし、基本的な政策だけは決めておかないとあとから必ず混乱する。
小池さんは安保法制に反対の人は公認しないと言っている。

それなのに民進の左派の人たちが政策を棚上げにして「希望の党」の公認が欲しいと言っている。恥ずかしくないのか。
枝野氏、社民党出身の辻元氏、旧社会党の赤松氏などは本気で「希望の党」から出る気なのだろうか。

小池氏は彼らを選別し、排除しなければいけない。そうでないと、必ずあとからもめて破綻する。
まさに、2009年の民主党政権で辺野古を巡ってもめた時、1994年の細川政権で8党連立政権でもめた時。

繰り返してきた失敗の歴史があるのだ。小池さんは心を鬼にして、枝野氏や辻元氏を切らなくてはならない。
 

 
 
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『蜘蛛の糸』を切って亡者を地獄に落とせ

たった一度だけ良いことをしたカンダタは、お釈迦様が垂らしてくれた蜘蛛の糸を伝って地獄から逃げようとする。

お釈迦様は小池さん、カンダタは前原さん。

しかし、カンダタの後ろに「僕たちも一緒に地獄から出たい!」と亡者がいっぱい群がりぶら下がったので、蜘蛛の糸がプチッと切れてカンダタもろともみんな地獄に落ちたのだ。

蜘蛛の糸は早めに切って亡者を地獄に落とさないと、みんな地獄に落ちてしまう。

ここは小池さんの判断一つにかかっている。
 

平井文夫
平井文夫

言わねばならぬことを言う。神は細部に宿る。
フジテレビ報道局上席解説委員。1959年長崎市生まれ。82年フジテレビ入社。ワシントン特派員、編集長、政治部長、専任局長、「新報道2001」キャスター等を経て現職。