ウクライナ侵攻の影響で、そばやトウモロコシにも影響が・・・。様々なところから悲鳴が上がっている。

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ウクライナ侵攻の影響で「そば粉」が値上げ

都内にある立ち食いそば店「一由そば」は、お昼時になると多くの客で賑わう。名物は大きなゲソ天がのった「ジャンボゲソ太蕎麦」450円。ボリュームたっぷりのそばは外国産のそば粉を使っている。

「一由そば」では2021年の12月に、そば粉の高騰などの影響で、全商品を10円値上げしたばかり。しかし、新たな心配が出てきた。

一由そば・佐久間昇店長:
ロシアのそば粉が入って来ないということで、そば粉の全体の入ってくる量が減って、全体的にそば粉の値段があがっていく。死活問題というか厳しい状況です

利用客:
安くておいしいおそばを食べているので心配です

実はロシアは世界有数のそばの生産国。大手製粉会社「松屋製粉」では週に2回ほどロシア産のそばの原料が倉庫に運ばれてくる。

すでに2022年分の在庫はあるというが、ロシアからの輸入が途絶えるという不安を抱えている。

松屋製粉・星野正智業務部長:
ロシア産の玄そばが今後調達できないとなると、やはり他の国のものを手配するしかなくなりますね

松屋製粉はすでに2022年6月から外国産そば粉の値上げを発表していて、さらなる値上げにつながるかもと頭を抱える。

松屋製粉・星野正智業務部長:
ウクライナ侵攻によってさらに追い打ちがかかっており、大変困っております

トウモロコシも高騰

そばと同じく価格が高騰しているのが輸入のトウモロコシ。

千葉県の加茂牧場では、乳牛に与えるエサの一部に輸入のトウモロコシを使っている。このトウモロコシの生産国の1つがウクライナ。

ウクライナからの供給が滞る心配から、国際的なトウモロコシの先物価格が先週末、9年3ヵ月ぶりに高値水準に上昇。これは大きな痛手だという。

加茂牧場・加茂太郎さん:
コストのほとんどがエサ代。2021年に比べて2割くらいは上がっている。かなりひどいです

加茂牧場では140頭の牛を飼育しており、国産の飼料も混ぜてはいるものの、質の良い乳を出すためには外国産の飼料が欠かせないという。

加茂牧場・加茂太郎さん:
不安どころじゃないですね。これ以上価格が上がったらおそらく廃業せざるを得ない状態

立ち食いそばにトウモロコシ、穀物の価格上昇が大きなダメージを与えている。

(「イット!」3月8日放送分より)