Googleフォト無料・無制限保管を終了へ

グーグルが提供する画像の無料保管サービスに、上限が設けられることになった。

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グーグルは、写真や動画の保管サービス「Googleフォト」について、2021年6月から無料で保管できるデータ量の上限を15GBにすると発表した。

保存容量が上限の15GBに近づくと、それぞれのユーザーに通知するほか、追加の容量を100GB月額250円200GB月額380円で購入できる有料サービスも提供するとしている。

Googleフォトの利用者は月間10億人を超えるとされるが、今回の変更についてグーグルは「ほとんどのユーザーは数年間対応の必要はないと思われる」としている。

Googleフォトに関する新たな対応について、街の人は・・・

働く人のホンネは?

旅行会社(20代女性):
Googleフォトは家族が使っていて、旅行に行ったときに共有するとき使ったことがある。利用の頻度的にもあまり多くないので、お金がかかってしまうのなら、普段使っているやつで管理していいかな

医療関係(20代女性):
わたしは、携帯が爆発しそうになりながらも全部携帯に保存しているので。適宜消すみたいな。セキュリティーとかがしっかりしているなら、多少お金がかかっても仕方がないかな

営業職(30代男性):
最近は、サブスクみたいなサービスがめちゃくちゃ多いので、そういうのがちょこちょこ増えていくのはちょっと困るなとは思う。“ちりつも”なので、月額200円でも300円でも、気にせずにどんどん契約しちゃうと結構大きい金額になっちゃうので…

システムエンジニア(40代男性):
慈善事業ではないので、ある程度は収益をとらないといけないのかなと思う。取っかかりが必要で、初めから課金されちゃうと、入る人も入らないかもしれないので、多少はしょうがないと思う

家具職人(40代男性):
Googleフォトを使っています。乗り換える場合に、じゃあ今までのデータをどう移したらいいのかという問題が出てくる。自力で保存できるサービスとかを考えないと、家族の思い出が何年分もとんでしまうと、すごく悲しい思いをしてしまうので。いろいろ怖さもあるが、どうしても便利な方に流れてしまうというのはあるので。ちょっと考えたいというか、結局有料に流されてしまうような気はします

4兆枚以上の写真保存に莫大なコスト

三田友梨佳キャスター:
社員全員がリモートワークで働く会社、キャスター取締役COOの石倉秀明さんに聞きます。Googleフォトに関する今回の対応をどうご覧になりますか?

キャスター取締役COO・石倉秀明さん:
私自身Googleフォトのヘビーユーザーなので、有料になってもそのまま使うかなと思います。サービスを作るときに、こんなサービスがあったら便利なんじゃないかと作り手が思ったら、サービスをまず作ってユーザーに使ってみてもらうプロダクトアウト」というビジネスの手法があります。グーグルはまさにプロダクトアウト型でサービスをどんどん開発してユーザーの反応を見た結果、本格的にビジネスとして展開するのか、撤退するのかを決めるケースが多いので、今回もそのパターンだと思います

キャスター取締役COO・石倉秀明さん:
同じような例だと「Google Workspace(ワークスペース)」という、法人が仕事でGmailだとかグーグルカレンダーを使えるサービスもありますが、これも最初は無料で提供していたのが、その後有料化しました。それでも多くの会社が使っているという例があります

三田友梨佳キャスター:
先ほどの街の声でもありましたが、無料で使っていたものに上限が設けられ有料化されることに、抵抗を感じる利用者も少なくないのかなと思いますが?

石倉秀明さん:
そうですね。ただ、半年以上も前の現段階で、事前に個別の親切なアナウンスをしていることもありますし、しかも有料化する前のデータは容量制限の対象に含めないという方針も明らかになっています。グーグルによれば、8割以上のユーザーは、今の使い方であれば今後3年ぐらいは無料で使い続けられる容量が個人ごとに用意されていると言うことなので、親切かつ慎重に対応しているなという印象があります

石倉秀明さん:
Googleフォトだけで4兆枚以上の写真が保存されていると言われているので、それを維持するコストは莫大だと思います。サービスを無料でやり続けたときに、コストに合わないのでサービスを停止するとなったら、それはそれでユーザーにとって不便な面が多いと思います。有料化した後も、ユーザーが使い続けるかどうかの選択がしやすくなっているかどうかが大事な点なのかなと思います

三田友梨佳キャスター:
Googleフォトの利用者は月間10億人を超えているとされていますから、それだけに設備の維持などかなりの負担となっていたのかもしれません。今後は有料化されますが、その分サービスの質のさらなる向上に期待したいと思います

(「Live News α」11月12日放送分)