携帯料金の値下げに向けたアクション・プラン発表

政府が携帯料金の値下げに向けたアクション・プランを発表。スマホ選びはどう変わっていくのだろうか?

女性A
安いプランで今より断然お得ってなったら乗り換えを考えるかも知れないです…

女性B
時間とか手間をかけずに乗り換えできたら便利ですよね

街の人が期待を寄せるのは、10月27日に行われた政府のこの発表…

武田良太総務相:
主要国と比較して、遜色のない料金サービスを早期に実現していまいりたい

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政府が打ち出したのは、携帯電話料金の値下げに向けたアクション・プラン。

こうした中、KDDIは格安スマホ「UQモバイル」の20ギガバイトのプランで月額4000円を下回る新たな料金プランを導入する方針を固めたことが判明。

スマホジャーナリスト・石川温氏:
年内に各社料金プランが出そうなので、会社の変更を検討するのもありなのかなと

果たしてどのように携帯電話料金を引き下げていくのか?

街行く人に、現在利用している携帯電話サービスについて聞いてみると…

大手3社利用者:
今更乗り換えるのも面倒くさい…

30人中8割を占める24人が大手3社を利用。

その一方で…

大手3社利用者:
高いと思いますね…

料金に不満があるという人は、24人中18人と7割以上にのぼった。

番組調べで月々の携帯料金は大手3社が平均で約7000円、格安スマホが平均で約4500円。

一方、総務省の調査で世界の主要6都市(東京・ニューヨーク・ソウル・デュッセルドルフ・パリ・ロンドン)のデータ容量20ギガバイトの月額料金を比べると、ロンドンの約2700円やパリの約3800円などに対して、東京は8200円近くと最も高いという結果だった。

アクション・プランの3本柱

こうしたなか、今回、政府が打ち出したアクション・プランの3本柱が…
●わかりやすい料金やサービス
●格安スマホ会社も含めた環境の整備
●他社への乗り換えを簡単に

まずは「わかりやすい料金やサービス」について。

大手3社利用者:
プランの説明が難しいですね

これについては、携帯電話ショップの店長も…

携帯の王子様・小財 仁統括店長:
プランがすごく複雑になってしまっているが故に、ショップで2時間、3時間待たれることって当たり前になっていると思うんですよ。そこが改善されてくるとやりやすくなりますね

そこで、政府が年内にも開設するとしているのが料金プランの変更や、乗り換え手続きなどを解説する専用のホームページ。

具体的には…

ITジャーナリスト・三上洋氏:
携帯電話会社の料金を1カ所で比較できるようになる。これによって私たちがよりお得でより便利なサービスを選べるようにする

これにより、自分の利用実態に合ったお得なプランを複数の携帯会社にまたがって比較し、選べるようになるという。

次に「格安スマホ会社も含めた環境の整備」

格安スマホ会社は自社回線がなく、携帯大手にデータ接続料を支払って、回線を確保しているがその接続料を3年間で5割減とする方針。

これによって…

ITジャーナリスト・三上洋氏:
格安スマホの料金が2割、3割安くなる。そうなると全体の平均の料金が下がりますし、かつ大手3社としてもプレッシャーを感じます。うちも値下げしなきゃということで、値下げによる競争が起きる

格安スマホ会社がいま以上に安い料金でサービスを提供できる環境を整えることで、大手携帯電話会社も料金を引き下げざるをえなくする狙いがあると指摘。

しかし、いざ携帯会社を変えようとすると…

大手3社利用者:
メルマガとかの登録やクーポンも全部メールでやっているので、それを一から変更してとなったらそこが乗り換えは面倒くさいですね

これに対して掲げるのが「他社への乗り換えを簡単に」。

携帯電話会社から付与されたメールアドレスを他社に乗り換えても使える仕組みを検討中だという。

さらに現状3000円かかる番号の持ち運び手数料が今後、ウェブ手続きの場合は無料。店頭や電話での手続きは、上限1000円以下に見直されることに。

「eSIM」の普及で乗り換えが簡単になる

さらに、乗り換えを容易にする施策の1つとして、政府が掲げるのが「eSIM」の普及。

携帯電話の利用を可能にする契約者の情報が書き込まれているSIMカード。現在は、携帯電話会社を乗り換える際、SIMカードを差し変える必要がある。

今後政府は、こうした機能を端末に内蔵させた「e-SIM」の普及を推進。これにより乗り換え手続きがネット上だけで手軽に行えるという。

アクション・プランが実行に移された場合、携帯電話を巡る環境はどうなっていくのか。

スマホジャーナリスト・石川温氏:
大手3社は5G対応しているので最新モデルを選び、一方で綺麗な写真が撮れてLINEができればいい人は5万円程度のスマートフォンを選んでいくと

こうした中、傘下に格安スマホ会社「Y!mobile」を持つソフトバンクもKDDIに続き、大容量で月額5000円を下回る新たなプランを検討している。

今後の展望について、専門家は…

スマホジャーナリスト・石川温氏:
様々な会社が仕掛けてくる。12月1日ドコモが新体制になるというタイミングで対抗値下げでKDDI、ソフトバンクも何かしら考えなくてはいけない。そのタイミングで料金の変更なり会社の変更を検討するのもありなのかなと。

(「めざましテレビ」10月28日放送分より)