「1年で2700万個のプリンを売った」という岐阜出身の伝説のパティシエ・所浩史さん。『プリンの神様』とも言われる所さんが、チョコの祭典「アムール・デュ・ショコラ」に渾身の新作プリンで挑戦しています。
■パステル「なめらかプリン」生みの親が届ける新作
ジェイアール名古屋タカシマヤで開催中の「アムール・デュ・ショコラ」に挑む所浩史(ところひろし 65)さん。

所さんは、『パステル』の「なめらかプリン」の生みの親です。1993年に発売した「なめらかプリン」は、多い時は1年で2700万個売れ、現在も販売される“プリンの歴史を変えた一品”となりました。
そんな所さんが、自慢のプリンとチョコレートをマッチングさせ、今回アムールに向け新作を作りました。それが、『オランジェット』というオレンジを使ったプリンです。
■「すべてはなめらかのために…」
『オランジェット』は、岐阜市にあるスイーツ店「プルシック」で作っています。

牛乳は地元・岐阜県の「関牛乳」を使っていて、そこにマダガスカル産のバニラビーンズを加えます。価格は秘密ですが高価だということで、さらに“さや”も鍋に入れ、豊かな香りを加えます。
所さん:
「(表面温度で)だいたい80~85度ぐらい。あまり火を入れすぎると水分量が減っちゃうので、硬さに影響するんです」

卵は栃木産のものを使っていて、硬くなる原因になる卵白は使わずに、“卵黄”のみを使います。ここに、オレンジの皮と絞ったジュースを入れ、生クリームも追加。
そして、エクアドル産のカカオで作ったチョコレートをいれます。所さんが現地の農園まで行って契約したそうです。

湯煎したチョコレートに牛乳を数回に分けて入れ、丁寧に溶かしていき、プリン液と合わせます。
所さん:
「一気に入れると、部分的に卵黄が急激に温度上昇して、流動性が悪くなる。全体に均一に分散しづらくなるので。全てはなめらかのために」
ビンの底に入れるのはカラメルではなく、オレンジをレモンやチェリーと煮込んだ特製コンポート。

出来上がった生地を瓶に詰め、85℃という低めのオーブンに入れれば完成です。
(リポート)
「中がなめらか…トロットロです。チョコのおいしさがたまらないです。プリンだけどチョコ、チョコだけどプリンです」

底のコンポートと一緒に味わえば、チョコレートの甘みにオレンジの皮の苦みが絶妙にマッチします。
アムール・デュ・ショコラでは、ナッツやキャラメルを使ったプリンがついた3個セットの限定品が2001円で販売されています。
■伝説のシェフが目指すのは「プリンで天下」
所さんは毎日、岐阜の店でプリンを作り出荷していて、名古屋までは電車で通っているそうです。
朝4時起きの日も続いたということで、2025年のアムール・デュ・ショコラに参加したときは、30日間で7キロも痩せたということです。
なめらかプリンから30年以上、今も挑戦を続けます。

所さん:
「誰よりもプリンを愛している男が、あえてチョコレートの祭典にプリンで挑む。(織田信長の)天下布武ってあるじゃないですか、プリンで天下をとろうみたいな。(プリンは)自分を成長させてくれたもの、人生そのもの」
