2022年に安倍元総理を手製の銃で撃ち、殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)に対し、奈良地方裁判所(田中伸一裁判長)は、「無期懲役」の判決を言い渡しました。

争点となっていた手製のパイプ銃について、山上被告が自宅で所持していたものも含め、法律で規制する『拳銃』や『砲』に該当すると判断されました。

■事件に用いられた手製銃は「拳銃」か 争点に

検察は事件に使った「手製のパイプ銃」について、「拳銃」に当たるとして起訴しています。

「拳銃」の定義については、「金属製の弾丸を発射し、肩付けをせず、片手で持って照準を合わせ、弾丸を発射することができる装薬銃で人の殺傷を目的としているもの」で、これについては弁護側も争っていません。

そのうえで、検察側は事件に用いられた銃を法廷で実際に示し、裁判員の手に持ってもらい「片手で持てる」ことなどから「拳銃に当たる」ことを主張していました。

一方、弁護側は山上被告が製造した「手製銃」について「撃った時の反動力が相当大きいく、銃を片手で撃つ実験は行っていない」として「有罪の立証は不十分」と罪が成立しないことを訴えていました。

■構造や形状踏まえ「反動で大きく逸れることはない」など指摘し「拳銃」認定

判決で奈良地裁は、山上被告が事件に使った手製銃の構造や形状から「片手で保持して照準を合わせ、発射操作することができると認められる」と指摘しました。

さらに「証人(手製銃の再現実験などをした科捜研の研究員)の証言から発射の反動により、照準を定めた方向から大きく逸れて弾が飛んでいくとはいえない」とも言及。

「反動による衝撃を意に介さないのであれば、片手での保持という簡易な動作により、かなりの確実性をもって、照準を合わせて発射することができるといえる」などとして銃刀法や武器等製造法で規制される「拳銃」に当たると判断しました。

■口径20ミリ以上はすべて「砲」判決で認定

また検察側が「口径が20ミリ以上なので法律上の『砲』に当たる」として起訴した、自宅から押収された手製銃については、弁護側が「威力を増すことを目的に口径を20ミリ以上にしたのではない」などとして、「砲」には当たらないことを主張していました。

これについて奈良地裁は、「法律で『砲』は、口径以外の構造や威力に関する要件・要素は何ら規定していない」などとして、口径が20ミリ以上である手製銃はすべて「砲」と認定されました。

関西テレビ
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