富山県朝日町出身の勝田未来さん(18)は、マリンバという打楽器で国内外のコンクールを席巻する注目の若手奏者。東京音楽大学付属高校に通う3年生で、昨年、海外コンクールでの優勝や日本クラシック音楽コンクールで1位を獲得するなど、めざましい活躍を見せている。

この記事の画像(14枚)

「音楽との向き合い方がみんな本気」東京での音楽修行

2022年
2022年

小学生の頃からマリンバを演奏し、中学校の吹奏楽部では打楽器を担当していた未来さん。朝日町から東京の音楽高校に進学したことで、生活は大きく変化した。

「電車に乗ったことが無かったので、東京に行ったら満員電車に毎朝乗ることに、最初はパニックっていうか…」と未来さんは進学当時を振り返る。

東京の音楽高校での環境について、「音楽との向き合い方がみんな本気というのがすごい伝わってきて、それを目の当たりにしていると、自分もやらなきゃという気持ちになるのが一番大きかった」と語る。この切磋琢磨する環境が、未来さんの演奏技術をさらに向上させることにつながった。

故郷・朝日町に帰省

長期休暇のときだけ朝日町の実家に帰省する未来さん。母の民さんは「久しぶりに帰ってくると大きくなって、いままで聞いていない曲も弾いているので、今はこれを練習しているんだって。私たちも楽しんでいます」と、息子の成長を喜ぶ。

中学時代に購入したマリンバで今でも練習する未来さん。マレット(バチ)にはバドミントンのグリップを切って巻く工夫が施してある。「地元(富山)の先生が教えてくれてやっている。ボロボロになってくるので本番前に巻き直す」と、独自の奏法を支える道具へのこだわりも見せる。

朝日町で培われた感性が生む「見せる音楽」

4本のマレットを操り、ピアノ曲の中でも最も難易度が高いとされる曲を弾きこなす未来さん。朝日町で育ったことが演奏にどう活きているかとの問いには、「自然をずっと目の当たりにしていたので、曲の中で情景を考えて演奏するときにイメージはすごくしやすい」と答える。

「『見せる音楽』ができるようになってきた。中学のころから大事にしてきたこと、人に伝わる音楽をこれからも続けたい」と、故郷で培った感性を大切にしている。

恩師との再会と飛躍の一年

先月28日、未来さんは自身が通った音楽教室のコンサートに出演。小学生の時にマリンバを教えてくれた恩師・大谷多賀子さんのリクエストで、アメリカの詩に登場する魔術師をモチーフにした曲、アンドリュー・トーマスの「マーリン」を披露した。

大谷さんは「ここ1年はこの子にとって飛躍の年だった。(東京や海外で)たくさんの人と巡り合う、出会いはすごい。『刺激になる』という言葉があるけど、刺激を自分のものにできるということがこの子は素晴らしい。全てを自分のものにしている気がする」と、未来さんの成長ぶりを評価する。

未来さん自身も「東京に行ってからなかなか会えないので、こういう帰省の期間に会えるのは楽しみ」と語る。大谷さんは「帰省したら必ずレッスンに来てくれるんで。きのうも新しい曲をやったよね」と、変わらぬ師弟関係を微笑ましく語った。

今春、東京音楽大学への進学が決まっている未来さん。今年も国内外のコンクールに挑戦し、演奏に磨きをかけたいと抱負を語っている。朝日町から世界へと羽ばたく若き音楽家の今後の活躍から目が離せない。

(富山テレビ放送)

富山テレビ
富山テレビ

富山の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。