広島県内一部の市町で、1月から、「林野火災注意報・警報」が運用開始されました。
「放水開始!」
【鈴木 崇義 記者】
「いま一斉に放水されました。雪が舞うなか、見に来た人が歓声をあげています」
11日行われた江田島市の消防出初式…。
海上自衛隊の消防車両や在日米軍のポンプ車などが参加した会場で、消防が訪れた幅広い世代にアピールしていたのは…。
「(※チラシを市民に配布しながら)林野火災注意報・警報が1月から運用開始されました」
今月から全国各地で始まっている林野火災注意報・警報。
江田島市ではおととし、たき火が原因で山火事が発生したほか、去年は自衛隊の爆破訓練中に火が山に延焼し、2年連続「1月」に山火事が発生しています。
そのため、江田島市でも先月、火災予防条例を改正。
今月から罰則が伴う「林野火災警報」と「注意報」の運用を始めました。
【江田島市民は…】
Q:市民にとってはこういった警報注意報は?
A:「しょうがないね。出さないとしょうがない」
Q:林野火災警報・注意報を知っている?
A:「いや全然知らなかったです」
Q:罰金とかあるが?
A:「(過去の山火事では)何日もかけて消されていたと思うので、注意報・警報で罰則もないと予防できないのかなと思う」
【江田島市消防本部 新宮賢治 予防課長】
「(おととしの)だぼう山での林野火災の時のデータを確認すると、その日、まさに林野火災警報の基準に該当していた。2年前(林野火災警報が出せて)注意喚起できていれば火災もなかったんじゃないかなと。(警報・注意報についての)周知を広く活動していきたい」
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「林野火災注意報・警報」。
まだ聞き馴染みがない方が多いと思いますが、改めてこちらにまとめました。
近年、大規模な林野火災が全国各地で起きているため消防庁が呼びかけ、全国各地で運用が始まっています。
といっても「一斉」ではなく、県内では江田島市、安芸高田市、北広島町の3市町で今月からスタートし、広島市や海田町、熊野町などを管轄する広島市消防局が3月末から運用予定。
そのほかの消防では3月1日から始める予定ということで時期が異なるんです。
各市町の条例を改正する必要があることや周知の期間を設けてから運用と考えている市町もあるようです。
そんな林野火災注意報・警報がどのようなものかというと、今回取材した江田島市では、前日までの3日間の合計降水量が1ミリ以下かつ前日までの30日間の合計降水量が30ミリ以下。または、前日までの3日間の合計降水量が1ミリ以下かつ乾燥注意報が発表されている場合に、山で火災が起こりやすいとして林野火災「注意報」が出ます。
そして、この注意報の発令基準に加えて「強風注意報」が発表された場合には林野火災「警報」の発令となります。
守らずに制限されている火の使用をした場合は「罰則」があり違反者に対して「30万円以下の罰金または拘留に処する」とされています。
Q:発令されているかどうかはどのように確認すれば良い?
江田島市の場合は市の防災無線やこうした市の公式ラインで確認することができるということです。
「警報」が発令されると火の使用を制限する義務がありますが、例えば「たき火」、こうしたキャンプで行われるようなものや、この時期ならではの「とんど」もしてはいけないことになります。
実際、3連休初日の10日、廿日市市ではおよそ6mのやぐらを組んだ「とんど焼き」の火が、会場となった小学校の校庭にあった木に燃え移り、消防団が消し止める火事が起きています。
同じ日、江田島市でも「とんど焼き」の予定があったそうですが、この日は、2度目となる林野火災「警報」が朝から発令されていて、主催者は様々な準備をしていましたがやむなく「中止」したということです。
このように恒例のイベントも、警報が出ると諦めなければならないわけですが、この注意報・警報の発令は1月から5月までが対象で、この期間というのはここ数年、全国的に見ても林野火災が多い時期、そして、その原因の多くがたき火などの人的要因ということで、ひとりひとりに注意を促したいということです。