12月新潟県議会・最終日の12月22日、採決が行われ、柏崎刈羽原発の再稼働を前提とした補正予算案と、再稼働容認の判断を示した花角知事を信任する付帯決議案がそれぞれ可決されました。
この議会での判断について、自民党は「熟議が尽くされた結果」と振り返る一方で、野党系会派などからは「結論ありきで県民の意思が無視された」と反発を強めます。
県議会閉会後、報道陣の取材に応じた自民党県連の岩村良一幹事長。
【自民党県連 岩村良一 幹事長】
「いま、議会だけではなく、非常に長い期間、この問題に取り組んできて、熟議そして議論が尽くされた結果と考えている。常に県民の安心・安全を第一に考えながら、引き続き、国の取り組みや事業者の取り組みを監視・チェックしていく。そういう機能を最大限注力してまいりたい」
自民党が「議論が尽くされた結果」と振り返る一方で野党系会派は…
【未来にいがた 大渕健 代表】
「熟議というよりも、真っ正面からかみ合わせようとしないので、知事は。権力を持っている知事と最大会派、数を持っている議会が結託をして、最初から結論を持って進めてきたこと。非常にそこについては無力感」
【リベラル新潟 小泉勝 幹事長】
「自分たちの正当性を強調したい、そのための理由づけを一生懸命やっているというふうにしか映らない。県民目線で県民のための県政を確立しなくてはいけないという思いはもっと強くなってきている」
再稼動容認という結論ありきで議会が進められてきたと主張。
再稼働の是非についての県民投票の実施を求めてきた市民団体も「県民の意思が無視された」と抗議の声を上げています。
【県民投票を求める市民団体 片岡豊 世話人】
「私たちの県知事、私たちの県議会議員であるわけだが、どうやらそこには私たち県民という存在が見えていないと言わざるを得ない。これでおしまいということではなくて、これから新たなフェーズとしての運動を展開していきたい」
一方、原発立地する柏崎市の桜井市長は…
【柏崎市 桜井雅浩 市長】
「柏崎市長の立場では非常に長かったな、ようやくここまで来たのかなというのがまず感想。約1カ月あるので、この間、何もなく再稼働に進んでもらいたい」
一つの判断が示されても賛否が渦巻く原発の再稼働問題。
国が約束する避難道路の整備などは県民の声に寄り添った形で進められることが望まれます。