立憲民主党の枝野元代表は20日、さいたま市内で講演し、安全保障を担当する首相官邸関係者が「日本は核を持つべきだ」との趣旨の発言をしたことをめぐり、この関係者を「能力がない」「素人以下だ」と断じ、更迭すべきだとの考えを示した。
枝野氏は講演で「この核武装発言は、日本は唯一の被爆国だからうんぬんというきれいごとの前に、これをしゃべった人は安全保障の専門家らしいが能力がない。そっちの問題だ」と述べた。
さらに「日本が核武装するということは、NPT=核不拡散条約というのは、日本も入っている。核保有国であるアメリカも入っている。新しい核保有国は作らせないというものだが、そこから北朝鮮は離脱をして核開発を進めている。中東の国がこれに反して核開発を進めているとかがこの30年、40年の紛争の一番のネタだ」と指摘した。
その上で「アメリカは北朝鮮とか中東の国々の核開発を許せないんです。ましてや日本の核開発を許すと思います?つまりアメリカと同盟関係を切るってことです。アメリカと敵対するってことですよ、核武装するってことは。そんなのリアリティあります?」と述べた。
枝野氏はさらに「北朝鮮みたいになるということですよ。NPTから離脱をして、我が国は核不拡散条約から外れて核開発を進めますとなった瞬間に、北朝鮮と同じ扱いですよ。唯一の被爆国なのに核武装するの?世界の敵だってなりますからね」と述べ、「素人以下じゃないですか。この問題、一番深刻だと思う。だから、そんな素人はやめさせろという問題だ」との認識を示した。