意外な企業が没入型体験イベントを開いています。
神奈川・横浜市の山下ふ頭にある倉庫内に入ってみると、倉庫の壁いっぱいに絵画が広がっています。
床や壁一面に投影される絵画の映像。
12月20日から2026年3月末まで開催されるのは、「イマーシブアート」という没入型の美術作品を楽しめる「THE MOVEUM YOKOHAMA」。
19世紀のウィーンの画家・クリムトやエゴン・シーレの世界観を最新のデジタル技術などで表現します。
例えば、金が特徴の一つでもあるクリムトの作品「接吻」は、オーケストラのクラシック音楽とともに、黄金に彩られた作品世界へといざないます。
この大規模なイベントを主催しているのは、自動車大手のトヨタグループ。
そのため、会場までのアクセスは専用モビリティを運行するなど、自動車メーカーならではの取り組みが行われます。
トヨタグループ・豊田章男会長:
車文化はつくっているが文化の香りがしない。ただそれは私の勉強不足でいろんなことを20年超えてやっている。一部の人に見てもらうよりも多くの人にやった方がいい。それには器が必要。
実証実験都市ウーブン・シティでは未来のモビリティ。
10月に開業したトヨタアリーナではスポーツに音楽。
トヨタは、挑戦を広げるための「器」づくりを続けています。
そして今回、器となるのがこのアート施設。
テニスコート7面分に当たる約1800平方メートルの展示空間を使って歴史的な美術作品を鑑賞してもらうだけでなく、トヨタの文化・地域への貢献活動も伝えていきたい考えです。
トヨタグループ・豊田章男会長:
トヨタグループの文化施設の器。この器は色んなものを見られる、体感できる場所になるが、人を中心にこれからも未来づくりをしていく。