アートを通じて地域活性化を目指します。

熊本大学の学生と地域の住民が、大津町にある町営団地の集会所に絵を描き、ウォールアート作品を完成させました。

大津町にある矢護川地区です。

町中心部から車で15分ほどの田んぼや畑などに囲まれた地域で人口減少が進んでいます。

この地域を『ウォールアート』で盛り上げようと、町営団地の集会所に絵を描くプロジェクトが立ち上がりました。

企画したのは熊本大学の学生グループ『Co-彩(こいろ)』と大津町です。

この日は、熊本大学の田中 尚人准教授によるワークショップが開かれ、住民や学生たちが絵のアイデアを出し合いました。

【住民】
「私は天然プールみたいなところができてほしい。川がきれいなので」

テーマは『矢護川にあったらいいもの』。

住民たちはそれぞれのアイデアを紙に書き込みます。

【熊大学生グループ『Co-彩(こいろ)』 川口 友綺さん】
「ウサギやカエルなど子どもが描いた絵は魅力的と思ったので、そういうところを生かしたい」集会所の壁は縦およそ3メートル、横9メートル。

学生たちがワークショップで出されたアイデアをデザインし壁に下描きします。

11月29日は学生や住民、町の職員も参加。

【子ども】
(Q、みんなと一緒に描いてどう?)
「たのしい」

約10色の絵具を使って動物たちをいろとりどりに描きました。

【矢護川下中区 村山 定二郎 区長】
「(子どもたちは)何週間も前から楽しみにしていたみたい。(人が集まる機会は)ないですね。今は本当に。いい企画を持ってきてもらったと思う」

翌日行われたお披露目セレモニーです。

大津町のご当地ヒーロー『グランパワーヒノクニ』や、町のマスコットキャラクター『からいもくん』も登場。

金田 英樹 町長が、壁に描かれた『からいもくん』の目に色を塗り、みんなで完成を祝いました。

タイトルは『夢の矢護川』。この地区にいるタヌキやシラサギなどの動物に加え、人気のパンダやゾウ、キリンがお目見えしました。

〈動物園がほしい〉という子どもたちの思いが込められています。

夜空にホタルが舞う矢護川の風景も表現されました。

【熊大学生グループ『Co-彩(こいろ)』川口 友綺さん】
「どんどんいいものになって、今回、デザインで考えていたものよりいいものになったと思う。何年、何十年と壁画が残っていく中で、『ここ描いたんだよ』とか子どもたちのそういう思い出を語れる場所になってくれたらいいと思う」

【大津町 金田 英樹 町長】
「地域の魅力を知ってもらうことが関係人口の増加、地域の活性や移住の増加につながると思うので、しっかりとこれが終わりではなく、(取り組みの)スタートラインとして進めていきたい」子供たちの夢を描いたこのウォールアート作品。矢護川地区の〈新たなシンボル〉として地域を盛り上げます。

テレビ熊本
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