韓国の尹錫悦前大統領が「非常戒厳」を宣言してから、3日で1年です。李在明大統領が国民向けの特別声明で「韓国の民主主義の回復力を世界に示した」と誇示しました。
2025年12月3日、当時の尹大統領が政治的混乱を理由に非常戒厳を宣言し、軍が国会に展開。市民が国会周辺に集まるなど韓国社会に大きな衝撃が広がりました。その後、尹前大統領が内乱を首謀した罪などで逮捕・起訴され、妻の裁判も続いています。
李在明大統領は特別声明で、「12.3クーデターは、韓国国民の高い主権意識と大韓民国民主主義の驚くべき回復力を世界中に知ら知らしめるきっかけとなりました」と述べました。
また、市民の力でクーデターを防いだと強調する一方、「憲法秩序を破壊した非道さは必ず審判を受けなければならない」として、尹前大統領らを念頭に厳正な処分をする考えを重ねて示しました。
韓国では「非常戒厳」をめぐり政治的・社会的な分断がより深まったと指摘されていて、3日午後も、保守派・革新派が共に国会周辺で大規模な集会などを行う予定です。また、夜には李大統領も革新派の集会に参加する予定です。