4日、韓国で新しい大統領が就任した。
「反日」のイメージが強い李在明氏だが、2016年にFNNが行った取材で語っていたこと、そして、国内の状況を「統合する象徴」として 選挙戦に取り入れていたモノとは?

選挙戦略を象徴するスニーカー

大きな拍手の中、ファーストレディーと共に登場したのは大統領選挙で勝利した「共に民主党」の李在明氏。

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一夜明けた4日、正式に大統領に就任。韓国国民に向け、協力を呼びかけた。

韓国・李在明 新大統領:
我々を分けてしまった嫌悪との対決の上に、共存と和解連帯の橋を掛けて、夢と希望であふれる国民が幸せになる時代が始まります。

今回の選挙戦では、2024年12月の非常戒厳宣言など前政権への批判を続け、勢いに乗った李在明氏。

その選挙戦略を象徴しているのが、出陣式の際に履き替えたスニーカー。

2022年から発売されているこのスニーカー。
選挙前、公式サイトでは3千円ほどの割引価格で販売されていた。

しかし選挙戦が始まると一気に注目され、全てのサイズが売り切れに。

一部販売サイトでは、価格が10倍となる約3万円に高騰する事態となった。

人気が爆発した理由の一つとされているのが、その配色。
李在明氏が履いたスニーカーには「共に民主党」カラーの青と共に、ライバル候補のカラーである赤も入っている。

李在明陣営は、与野党の支持で分断された国内の状況を「統合する象徴」として、選挙戦に取り入れた。

こうした戦略などが功を奏し勝利した李在明新大統領。
対日強硬派とも言われている李在明氏は、日本をどう思っているのか?

現在5つの刑事裁判を抱え…

2016年にFNNが行った取材では…。

李在明氏(2016年):
私は、前に日本に対し漠然とした拒否感あった。侵略国家であり、被害者がいた。私の母も慰安婦に連行されるところだったが逃れ、母親の友人たちは慰安婦に連れて行かれた。

李在明氏(2016年):
(数年前に)日本をずっと見て回ったことがあるが、その時私の考えが180度変わった。日本国民がとても親切で質素で、情熱があり、それを見て先入観が変わって、いい感情を持っている。

2023年には、福島第一原発の処理水放出を容認した当時の政権に反発し、ハンガーストライキを決行。

スタートから19日目には健康状態が悪化し、病院に搬送される事態に。

現在5つの刑事裁判を抱えている李在明氏。
大統領期間中には罪に問われないという法案の準備を進めているとも言われていて、政権運営にどのような影響が出るのか注目されている。
(「イット!」 6月4日放送より)