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プレスリリース配信元:ジェックス株式会社

 アクアリウム用品シェアNo.1* のジェックス株式会社(大阪府東大阪市、代表取締役社長 五味 宏樹)では、15年以上にわたり【アクアリウムが人に与えるポジティブな効果】について、大学と共同研究を行っています。
 その中で幼児期に生き物と触れ合うことの大切さを証明するため、中部学院大学人間福祉学部 水野友有教授と岐阜大学地域科学部 合掌顕教授と共に、アクアリウムのSTEAM教育に対する有効性について研究を行いました。

調査概要

 STEAM教育とは、科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、芸術・リベラルアーツ(Arts)、数学(Mathematics)の5つの分野を横断的に学ぶ教育として、近年、文部科学省が強く推奨しています(1)。そこで本研究では、アクアリウムを通じた製作活動を実践することで、生き物との触れ合いとSTEAM教育との関係を明らかにすることを目的とし、科学、技術、芸術に焦点を当てた調査を行いました。

調査方法と結果

 調査方法は、観賞魚飼育水槽を設置している幼稚園と、未設置の保育園に通う年長児を対象に実施。両園で保育中の一斉活動として、魚の秘密と題した紙芝居形式の説明会を開催。説明会実施後に5名ごとのグループに分かれて、廃材を使った魚の立体物を製作してもらいました。説明会は7月にエラと顔の話、9月にウロコと耳の話、10月にヒレと泳ぎ方の話を行い、3回にわたる製作活動によって完成した作品からアクアリウムによるSTEAM教育への有効性を検討しました(なお、本研究は、調査を行った幼稚園、保育園の園長先生に承諾を得たうえで実施しています)。

 その結果、今回の調査からアクアリウムをテーマとした保育活動を通じて、非認知能力として定義されている(2)、意欲・社会的能力協調性・忍耐力が発揮されている様子が伺えました。STEAM教育と非認知能力は密接な関係にあるとされています(3)。非認知能力が育まれることはSTEAM教育への効果が期待できると考えられます
 また、STEAM教育の科学、技術、芸術という観点で見ると、科学(Science):生物として魚を考える(ウロコ、ヒレ等の意義を理解)、生命について興味をもつ、技術(Technology):魚を育成するための技術を学ぶ、芸術(Art):魚を表現するためにいろいろな素材を応用する。色や形などを工夫して表現する。という様子が確認されました。子どもたちが紙芝居や観賞魚飼育を通じてインプットした知識を使い、製作活動というアウトプットが可能になっていると考えられます。
 これらのことから、幼児期にアクアリウムと触れ合う事は興味・関心を引き出すとともに、科学的な思考や観察力を育むために有効であることが示唆されました。

今後の展望

 生き物との関わりは、単なる趣味に収まらず、子どもの心身の発達において多角的な役割を果たします。しかし近年子どもたちの【生き物離れ】が深刻化し、文部科学省の答申や多くの環境教育、NPOの活動において、子どもたちに生き物との「直接体験」の機会を増やすことの重要性が提言されています。ジェックスでも、一人でも多くの方に生き物飼育に魅力を持ってもらうため、研究を進めてまいります。新たな研究成果が明らかになりましたら、改めてお伝えいたします。

 なお、今回の研究内容は2025年11月に秋田大学で開催されました【第21回日本子ども学会学術集会】でポスター発表を行いました。

両園における制作の様子





制作物の一例










制作物の分析結果



制作の様子からの気づき



発表の様子



*アクアリウム用品全体(水槽・フィルター・ヒーター・フード・水質調整剤・水槽メンテナンス用品)における2022年販売金額(自社調べ)

引用文献
(1) 文部科学省. “STEAM教育等の各教科等横断的な学習の推進”. https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/mext_01592.html. (参照 2025-9-30).
(2) Zhou, Kai. “Non-cognitive skills: definitions, measurement and malleability. Paper commissioned for the Global Education Monitoring Report 2016, Education for people and planet: Creating sustainable futures for all.” Chapter 13 (2016): 242-253.
(3) 竹歳賢一. “「STEAMモデリング・チャレンジ」プログラムの実践研究(1) : 幼児期における教育効果についての検証”. 大阪大谷大学STEAM Lab 紀要. 2025, 03 (4), p. 19-24.

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