11月23日までの2日間、福島県浪江町で開催されていたのは明治時代から続くとされる「十日市祭(とおかいちさい)」。
震災後は避難先の福島県二本松市や町内の別の場所に会場を移していたが、15年ぶりに町の中心部・新町通りに戻ってきた。

実行委員長の阿久津雅信さんは「もう一度『新町通り』を再生したい。中心市街地をなんとか復活させたいという思いから開催した。この人出を見て、浪江町はこれだけ人を集められるポテンシャルがあるということを今日改めて実感した」と語る。

約130の露店が並び、2日間で3万5000人が訪れた。
訪れた人たちからは「来てみて、こんなに沢山人が戻ってきてくれるのだと、うれしく思っている」「ここは元住んでた場所。十日市は、子どもの頃はうれしかった。お小遣い持って、買い物に行けるから。これからもこういうのがあって欲しいな。賑やかになるのが好きだから」との声が聞かれた。

震災前、新町通りでおもちゃなどを販売していた三原優蔵さん。
大正時代から受け継いできた店は2020年に解体したが、避難先の千葉県から駆けつけた。
三原さんは「震災前思い出した。あれに一歩でも近づけたい。賑わいを戻すっていうか。昔通りにはならないけど、一歩一歩進んでいくしかないですよね」と語った。

「十日市祭」は来年も新町通りで開催される予定だ。

福島テレビ
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