発足から1カ月たった高市政権を、24日は数字で見ていきたいと思います。

高い支持率はどうなったのか。
日中関係が緊張状態や先日発表された経済対策はどう見ているのか。

SPキャスターの岩田明子さんと高田圭太政治部長と見ていきます。

FNNが22日と23日の週末に、世論調査を実施しました。

その結果、まず内閣支持率を見ていくと、高市内閣を「支持する」と答えた人は75.2%で、発足直後の10月(75.4%)とほぼ変わらず、高い支持率を維持する結果になっています。

さらにこの支持率を細かく見てみます。

男女で見てみると、女性は71.6%、男性は79.0%と女性よりも男性の支持の割合が多い結果になりました。

青井実キャスター:
引き続き支持が高いということですが、皆さんが支持しているということでしょうか?

フジテレビ・高田圭太政治部長:
7割超ということなのでかなりの割合です。世代間で見ると大きな差が出ています。50代以下の世代は、いずれも支持が極めて高く80%台。特に40代男性は9割超です。一方で、60代では70%、70代では56%と、現役世代と比べると支持が低い結果になっています。実はこの世代による意見の差は、他のテーマも含め全体的な傾向になっているんです。

内閣支持率以外も見ていきます。

台湾有事に際して、日本が集団的自衛権を行使できる可能性もあるとした高市首相の国会答弁への評価を尋ねたところ、40代以下は適切(どちらかといえばも含む)という意見が70%以上ですが、50代以上は60%、50%、40%と少なくなっています。

そして現在の日中緊張状態について聞きますと、30代から50代は「心配していない」が半数を超えましたが、それ以外の世代は「心配だ」が半数を超えました。

それから総合経済対策については、全世代で「評価する」が半数を超えましたが、50代以上は「評価する」の割合が他の世代に比べて少ない結果となりました。

青井実キャスター:
若い人や現役世代の支持に比べると、高齢者の支持の割合が少ないのはなぜですか?

フジテレビ・高田圭太政治部長:
外国との関係や財政などに関しても高齢者の方が慎重で、若い世代の方が積極的、あるいは強気という面が見えます。石破政権は政策に慎重もあった、高市政権は積極的・強気な傾向があり、その相性が出ているようです。

青井実キャスター:
岩田さんはどうみますか?

SPキャスター・岩田明子さん:
若い世代は高市首相になる前は国民民主の支持が高かった。若い世代は厳しい国際情勢の中、長期ビジョンがある政治家や政党を選んでついて行く保守的な政治家を選ぶ傾向もあるように見えます。

青井実キャスター:
これは盤石とみていいのでしょうか?高市政権の何か課題や懸念点はないのでしょうか?

フジテレビ・高田圭太政治部長:
現時点では盤石なんですが、アキレス腱があるとしたらこの先、経済が大丈夫かですね。ガソリンの暫定税率廃止を受け、すでにガソリンや軽油の価格が安くなっているが、実感を聞くと「実感できている」は37.2%です。その他の課題や懸念点は「実感」がポイントになってきます。国民の間で物価高対策の実感が感じられなかったり、逆に円安や金利高の副作用による苦しい実感が出てきたりすると失速する恐れもあります。

青井実キャスター:
岩田さんは高市政権の課題をどう見ますか?

SPキャスター・岩田明子さん:
課題は「経済」。物価高対策で支持を得ましたが、今後の経済指標がどう出るか。国民の実感がないと支持は離れますので、経済政策で結果を出せるかどうかに尽きると思います。物価高対策でインフレが懸念されていて円安も進行し、片山大臣が為替介入を示唆しましたが影響はなかった。実感が持てる経済成長、高市政権が進める危機管理投資もポイントになると思います。

そして早期の解散・総選挙について、全体では「支持しない(50.0%)」が「支持する(44.1%)」より多い結果になりましたが、世代別で見ると40代以下は早期解散に賛成多数だが、50代以上は反対が約6割となっています。

宮司愛海キャスター:
ここでも世代間で差がありますが、高市首相の早期解散・総選挙の可能性はいかがでしょうか?

フジテレビ・高田圭太政治部長:
高市さんは成果を上げてからという考えだとみられていますが、支持率が高い間にという気持ちはもちろんあります。早期に慎重な世論は尊重しつつ、予算などをあげた後であれば、チャンスは逃さないのではとの見方は自民党内にあります。

フジテレビ
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政治部
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日本の将来を占う政治の動向。内政問題、外交問題などを幅広く、かつ分かりやすく伝えることをモットーとしております。
総理大臣、官房長官の動向をフォローする官邸クラブ。平河クラブは自民党、公明党を、野党クラブは、立憲民主党、国民民主党、日本維新の会など野党勢を取材。内閣府担当は、少子化問題から、宇宙、化学問題まで、多岐に渡る分野を、細かくフォローする。外務省クラブは、日々刻々と変化する、外交問題を取材、人事院も取材対象となっている。政界から財界、官界まで、政治部の取材分野は広いと言えます。