対日感情「過去最悪」水準
韓国人の対日感情が「過去最悪」水準となりました。日韓の民間団体の世論調査で日本に良くない印象を持つ韓国人は7割を超え、文在寅政権発足後最多となりました。前の年に比べ20ポイントと急増しています。韓国人の対日感情は2019年まで改善傾向が続いていましたが、日本政府の輸出管理強化をきっかけに、急激に悪化した形です。関係をつなぎとめてきた観光などの相互の交流も、新型コロナウイルスで途絶え、日韓関係は八方塞がりの状態です。日本人の対韓感情はやや改善していますが、調査団体は「両政府が関係改善に取り組まない限り国民感情の悪化は止まらない」としています。(ソウル支局 熱海)
アナログな乗り場
上海ではスマートフォンのアプリを使ってタクシーを呼ぶことが主流となる中、9月末に、ボタン1つで配車される、ちょっとアナログな乗り場が登場しました。上海市内に200カ所近く設けられたというこの乗り場。ボタンを押すと近くにいるタクシーに知らせが入る仕組みで、スマホ操作が苦手な人にはまさに救世主です。しかしまだ認知度が低いのか、取材中、ボタンを押す人はごく少数で、乗り場は、アプリでタクシーを呼ぶ人たちの待機場所になっている様子でした。またドライバーからは、客の情報が事前にわかるのでアプリの方が安心だ、といった中国ならではの声もあがっています。デジタル弱者へのやさしさが吉と出るか凶とでるか?乗り場の行く末が注目されます。(上海支局 森)
歴史的な逸品を
老舗高級ホテルのウォルドルフ・アストリアで、装飾品などの一部がオークションに出されています。歴代のアメリカ大統領や世界の要人、ハリウッドスターらが宿泊したこのホテルですが、現在は改装中。オークションには、プレジデンシャル・スイーツやロイヤル・スイーツなどで使用されていた椅子やシャンデリアなどおよそ15000点が出品されました。まずネット・オークションが始まり、その後11月中旬まで実際のオークションが行われます。売り上げの一部はホテルの横に立つ歴史的な教会の修復費用に使われるということです。皆さんもこの機会に歴史的な逸品を探してみてはいかがでしょうか?(ニューヨーク支局長 上野)
ド派手な演出で
劣勢が伝えられるトランプ大統領が怒濤の勢いで連日激戦州を訪問、猛追撃を見せています。演説会場に専用機で直接乗り付けるド派手な演出に、ヤングマンの曲に合わせた十八番のダンスなど、支持者集会はトランプ色全開です。陣営が望みを託すのは、前回の選挙戦でみせた予想を覆す「逆転劇」です。集会で感染が再び広がるリスクはあっても、トランプ大統領が得意とする対面形式の集会が、いわば最後の切り札。最新の世論調査では、フロリダ州でトランプ大統領が支持を伸ばし、ほぼ互角となる結果も出ています。奇跡の逆転は再現できるのか、勝敗の行方は予断を許しません。(ワシントン支局 瀬島)
10年ぶりの優勝
アメリカプロバスケットボール協会・NBAでレーカーズが10年ぶり17度目の優勝を飾りました。新型コロナの暗い雰囲気を吹き飛ばす優勝に、街はお祭り騒ぎとなり、興奮したファンおよそ80人が逮捕。一方、市内には選手たちを描いた巨大な壁画が登場し、多くのファンが訪れています。今回の優勝は、1月にヘリコプターの事故で亡くなったチームの名プレーヤー・コービー・ブライアントさんに捧げられました。この絵を描いたアーティストの男性は「今年は多くの人にとって困難な年となったが、強さ、チームワーク、共感があれば、未来の礎を築くことができる」と優勝を称えています。(ロサンゼルス支局長 益野)
再び外出制限
一日の感染者数が2万人近くにまで増加し、厳しい外出制限が戻ってきそうです。SNSにアップされたこちらの動画には、ロンドン市内の夜の繁華街でクリケットに興じる人々が映っています。パブやレストランが時短営業で10時には閉店、行き場をなくした人々が路上で騒ぎ出したものです。市民の間に規制疲れや欲求不満がたまっているのは確かですが、感染件数は増え続けていて、ロンドン市は17日から警戒レベルを1段階引き上げ、他の世帯と屋内で会うことを禁止する方針です。短期間に限定した全国的なロックダウンを行うべきとの声もあり、厳しい局面が続きます。(ロンドン支局長 立石)
違反者には罰金も
フランスではパリなどの大都市で午後9時から午前6時まで、夜間の外出が禁止されることになりました。期間は17日から少なくとも4週間で、違反者には罰金も科せられます。パリ市民は「(夜に)外出することがなくなるし複数人が(パーティーで)密室で集まる事もなくなるだろうから、悪いことではないでしょう。長く続かないことを望むよ」と話しています。こうした中、フランスの捜査当局が、「感染対策を怠った」疑いでベラン保健相の自宅や省内の事務所などを捜索したと現地メディアが伝えました。マクロン大統領は「感染をコントロールできなくなった訳ではない」としていますが、感染急増で政権は大打撃を受けています。(パリ支局 藤田)
友情の証
ボスポラス海峡に近いこちらの通り、この看板をご覧下さい、「ユキチ ツムラ」と日本人の名前が書かれています。津村諭吉中佐は第一次世界大戦中に、ロシアの捕虜となった1000人あまりのトルコ兵を母国に送還した輸送船・平明丸の司令官です。到着直前にギリシャ軍に拿捕され、捕虜の引き渡しを要求されますが、津村中佐はこれを拒否。7カ月もの抑留の末、仲介役のイタリアに捕虜を引き渡し、彼らの命を救いました。イスタンブール市民は…「(津村中佐の)逸話を知って感動しました。彼の功績に対し日本人の皆さまに感謝します。ありがとう。」この史実にちなんで名付けられた「津村中佐通り」。両国の友情の証です。(イスタンブール支局長 清水)
1100万人全市民にPCR検査
北京の空港では山東省の青島行きの便の多くがキャンセルとなっています。青島では14日までに新型コロナウイルスの症状がある感染者が新たに12人確認され、衝撃が走っています。地元当局は急遽およそ1100万人の全ての市民を対象にPCR検査を始めましたが、一部の検査場には市民が殺到し、「密」状態となる場面も見られました。中国本土では海外からの入国者以外で新たな感染者が確認されるのは、およそ2カ月ぶりです。当局は感染防止に躍起となっていますが、10月8日までの「国慶節」の大型連休では、延べ450万人の観光客が青島を訪れたということで、感染拡大も懸念されます。(北京支局 木村)
対立が先鋭化
タイの首都バンコクでは、大規模な反政府集会が続いていて、タイ政府がデモ隊の強制排除に乗り出すなど、対立が先鋭化しています。タイ政府が強硬姿勢に転じたのは、デモ隊が王室改革を訴え、王妃の車列を取り囲んだことに危機感を強めたためです。タイ政府は15日、非常事態宣言を発表して、5人以上の集会を禁止しましたが、同じ日に集会が強行され、学生を中心におよそ2万人が参加しました。反政府グループは、集会の禁止やリーダーたちの相次ぐ逮捕に反発を強めていて、今後も集会を続ける構えです。若者を中心に巻き起こった反政府運動のうねりが、タイを大きく揺さぶっています。(バンコク支局 武田)
【執筆:FNN海外特派員取材班】