今年7月に有毒な塩素系ガスが漏れ出した福岡県大牟田市の三井化学工場について大牟田労働基準監督署は、ボイラーなどの検査に関わる特例の認定を取り消しました。
三井化学の大牟田工場では7月、腐食した配管から塩素系ガスが敷地の外に漏れ出し、周辺の住民など延べ234人が医療機関を受診しました。
この工場では、通常、運転を停止し機器を開放した状態で年に1度義務付けられているボイラーなどの性能検査について、「運転した状態」または「機器を開放せず」に検査を行える認定を受けていました。
管轄する大牟田労働基準監督署は、7月の事故の社会的影響が大きいとして4日、この認定を取り消しました。
この認定の取り消しは、県内で初めてとなります。
対象となるのはボイラーなど85基で、三井化学は「安全第一に再発防止を徹底したい」としています。