安倍元総理を銃撃し、殺害した罪などに問われている山上徹也被告(45)の裁判員裁判は、4日目の審理が開かれています。
検察側の証人尋問で、銃弾の軌跡など現場の状況の解析にあたった警察官が法廷に立ち、山上被告が「銃」を撃ったのは「2回で、1回で6個の鉛玉、合計12個が発射された」と説明。
さらに安倍元総理には「5ないし6発」が当たったと証言しました。
■安倍元総理銃撃・殺害事件 山上被告「全て事実です」起訴内容を認めている
山上被告は2022年7月、参議院議員選挙の応援演説中だった安倍元総理を手製の銃で撃って殺害した罪などに問われています。
山上被告はこれまでの裁判で「全て事実です。間違いありません」と述べ、殺人罪については起訴内容を認め、弁護側は一部の罪の成立などを争っています。
■銃弾の軌跡など解析した警察官「被害者に5ないし6発当たった」証人尋問で語る
きょう=4日は、銃弾の軌跡など現場の状況の解析にあたった警察官の証人尋問が行われました。
警察官は、山上被告が2度にわたって銃を発射したしたと説明し、銃弾は「被告の供述より、1回で6個の鉛玉で、合計12個と把握した」と述べました。
そして安倍元総理に当たったのは、2回目に撃ったときのものであるとも証言。
2回目の発射で「被害者に5ないし6発当たった」と述べ、検察側の「どこに何発か?」という質問には「左肩に1発、議員バッジに1発、首に2ないし3発、胸に1ないし2発」と答えました。
■「場合によってはほかにも被弾していた可能性も十分ある」
またほかの弾については「設置されていた自民党のぼりを貫通し、さらにうしろの街宣車にかかげていた看板を貫通したのち落ちた」などと説明しました。
さらに、検察側から被害者以外に弾が当たった可能性について聞かれ、「現場にいた人たちが録画した映像を解析したところ、現場にいた自民党関係者の頭髪をかすめ、ふわっと浮き上がったのが確認された」と証言。
その上で、現場周辺には多くのスタッフや通行人などがいたことを説明し、「場合によってはほかにも被弾していた可能性も十分ある」などと語りました。