漫才のM-1グランプリに出場し、2回戦を突破していた福岡県太宰府市の楠田市長(50)が、職員の不祥事をうけ、11月4日の3回戦を急きょ辞退することが分かりました。
太宰府市の楠田大蔵市長は、東大卒のエリートで、国会議員から市長に転身。
現在、2期目を務めています。
その楠田市長が、今年8月、驚きの計画を発表しました。
◆太宰府市 楠田大蔵市長
「『市長課長』というコンビ名でM-1に出場する」
市の応援大使を務めるタレントの高田課長さんとコンビを組み、「市長課長」として、漫才の日本一を決める「M-1グランプリ」に出場することを明らかにしたのです。
元々、大のお笑い好きで、狙いは市の知名度アップ。
任期満了に伴う12月の市長選には出馬しないことを決めていて、「町おこしのラストスパート」として、強い意気込みを見せていました。
<市長課長 M-1グランプリ 1回戦のネタ>
◆太宰府市 楠田大蔵市長
「有権者の皆さま~」
◆高田課長
「選挙じゃないんだから!」
「市長と結婚していいことあるの?」
◆太宰府市 楠田大蔵市長
「朝、昼、晩『梅ヶ枝餅』!」
『市長の公務』として出場した大会では、自虐ネタも織り交ぜながら会場を沸かせ、1回戦、2回戦と突破。
4日、準々決勝をかけプロの芸人たちが居並ぶ中、3回戦に挑む予定でした。
しかし…
◆太宰府市 楠田大蔵市長(11月3日)
「出場を辞退せざるを得ないという決断をしたところです」
太宰府市によると、2日午前3時半ごろ、市の防災安全課に勤める30代の男性職員が市内で自転車を飲酒運転した疑いで警察に摘発。
この不祥事を受け、楠田市長は4日の3回戦出場を急きょ辞退することを決めたのです。
楠田市長は3日、TNCの取材に応じ、市民への謝罪と共に無念さをにじませました。
◆太宰府市 楠田大蔵市長
「もちろん残念な思いはあるけれども、いろいろ求められる役割がある中で、優先順位は決めざるを得ない。(高田課長には)冷静に受け止めていただいて『分かりました』と」
全国的にも話題となった「市長・Mー1挑戦」がまさかの結末。
楠田市長は、「事実関係を明らかにして、残りの任期を頑張りたい」としています。