自身の学歴詐称問題に端を発し大きな騒動となっていた静岡・伊東市の田久保眞紀市長だが、伊東市議会は10月31日、田久保市長に対する二度目の不信任決議案を可決し、失職が決まった。議会の閉会後、田久保市長は取材に応じ、一連の騒動について謝罪し、市民から寄せられたという応援の声に涙ながらに感謝を伝えた。一方で、失職に伴う市長選については、「支援者と話し合う」と明言を避けた。
伊東市の田久保眞紀市長が失職
静岡・伊東市の田久保眞紀市長が10月31日付で失職することが決まった。

田久保眞紀市長:
慣れない仕事の中ですね、本当に職員の…ごめんなさい、職員の皆さんには本当に色々とサポートしていただいて、ありがとうございました。

失職決定後に応じた取材に対し、田久保氏は約4カ月にわたった学歴詐称問題について、時折、涙を交え自身の思いを明かした。

2025年5月の市長選挙で、自身の最終学歴を「東洋大学 法学部卒業」として初当選した田久保市長。
その後、浮上した学歴詐称疑惑を巡り会見を開き、実際は除籍であったことを認めた。

田久保眞紀市長(7月2日):
卒業は確認できませんでした。除籍であるとその場で判明しました。
しかし、市長続投を表明したことに市議会が反発し、市長への不信任決議案が可決された。

これに対し田久保市長は、市議会の解散を選択したものの、10月の市議会議員選挙で反田久保派が多数当選。
これを受け、31日の臨時会に2度目の不信任決議案が提出され、賛成多数で可決されたのだ。
「市長は卒業」涙ながらに市民へ感謝
不信任案可決後に報道陣の取材に応じた田久保市長。
就任後の約5カ月間を次のように振り返った。

田久保眞紀市長:
まず私の誤った学歴が、広報いとうに載ったところから端を発しまして、本当に思いもよらない大きな騒動になりまして、ご支援いただいた方、市民の皆さん、関係者の皆さん、皆さま方にご心配とご迷惑をおかけした。このことについては、この場を借りまして、再度おわびをしたいと、そのように思っております。

また、一連の騒動の中でも市民から寄せられたという応援の声に対しては、涙ながらに感謝を伝えた。

田久保眞紀市長:
報道で途中は何を言っても悪く言われるとか、たたかれるといったシーンがありました。そういう中でもですね…本当にごめんなさい…市民の皆さんが話しかけてきていただいて、「頑張ってください」「負けないでください」って声かけていただいて、うれしかったです。きょうはいったん議会の方の決定いただきまして、(市長は)卒業とさせていただきました。私の市長としてのきょうの卒業証書は、市民の皆さんからすでにいただいている。(Q.任期を務められなかった。中退では?)きょうは議会の決定を受けてのことですので、除籍ということなのかなと。幸せな市長さんさせていただいたと、そのように思っております。
一方で、今後50日以内に行われる市長選への再出馬については、次のように述べるにとどめた。

田久保眞紀市長:
この先の進退につきましては、ご支援いただいている皆さんとよく話し合いながら、自身も向き合って決めていきたい、そのように思っております。
(Q.現時点で市長選に出馬する考えは?)現時点では明言は避けたいと思っております。
(「イット!」10月31日放送より)

 
       
         
         
        