復元から40周年の薩摩切子です。

それを記念して鹿児島市のデパートでは職人たちそれぞれの個性が光る展覧会が29日から始まりました。

キラキラと輝きを放つ薩摩切子。

その歴史の始まりは江戸時代の1846年。当時の薩摩藩藩主、島津斉彬が製薬用のガラス瓶を製造したのがきっかけとなり、色ガラスの研究につながりました。

その後、幕末の戦乱によって一度途絶えましたが、40年前に復元され今に続いています。

29日から鹿児島市の山形屋で始まった復元40周年の記念展にはそんな薩摩切子の歴史と進化が詰まっています。

こちらは2001年から登場した2色のガラスを使ったシリーズ。

ガラスはグレー、赤、透明と3層になっていて、彫りの深さでグラデーションが生まれています。

職人たちの世界観が溢れたものも。

職人・上國料将さん
「しずくが落ちた時の広がりを切子で表現した」

美川愛実アナウンサー
「そういうイメージってどういうときにひらめくものですか?」

職人・上國料将さん
「ジムですね。トレーニングしているとき」

美川愛実アナウンサー
「意外です」

意外なひらめきの瞬間を語ってくれたのは職人歴17年の上國料将さん。

ジュエリーデザイナーを経てこの世界に飛び込みました。

色のついたガラスを繊細にカットした作品が並びます。

一方こちらは「すばる」に、砂の中の「銀河」。

地上の星をテーマに、技を繋いできた名もなき職人たちへの尊敬を込めた作品です。

吹きガラスと切子を合わせ、新しさの中にも伝統をちりばめました。

島津興業 薩摩ガラス工芸・吉永衛支配人
「40年間薩摩切子のファン。お客様に育てていただいたという思いも込めて感謝している」


「島津薩摩切子復元40周年記念展」は11月4日まで開かれています。

鹿児島テレビ
鹿児島テレビ

鹿児島の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。