間もなく11月、東海地方はこれから紅葉のシーズンを迎えます。しかし、クマの目撃が相次いでいることから、世界遺産・白川郷で紅葉のライトアップが中止されるなど、影響も出ています。

■いよいよ紅葉シーズン ”クマ目撃”でライトアップ中止も
岐阜県高山市の新穂高ロープウェイ。山頂から始まった紅葉は10月27日、すでに見頃を迎え、赤や黄色に染まった山をゴンドラが進んでいきます。

東海地方もこれから紅葉シーズンとなりますが、心配なのが、全国で相次ぐ「クマ」の被害です。
合掌造りの建物が立ち並ぶ、岐阜県の世界遺産・白川郷。紅葉も色づき始め、深まる秋を感じさせます。

白川村では毎年、「野外博物館・合掌造り民家園」で紅葉のライトアップを行っています。
明かりに灯され、茅葺き屋根と紅葉が幻想的に浮かび上がる人気のイベントで、18回目となる2025年は10月25日、26日と、11月1日、2日に予定していましたが、クマの目撃が相次いでいることなどから、中止することを決めました。

合掌造り民家園の白木久司さん:
「今年はクマの出没が非常に多い。(宿泊客が)夜間1人で歩くケースも散見されますので、往来の際に安全を100%担保できないということで、中止の判断をさせていただきました」
白川村では10月5日、スペイン人観光客の男性がクマに襲われてケガをしました。会場となるはずだった合掌造り民家園でも、柿の木にクマがひっかいたとみられる跡が見つかりました。

観光客も、クマ除けの鈴をつけるなど対策をしています。
観光客ら:
「人間側がある程度、クマ対策をするのも必要なんだろうなと思います」
「怖いですね、やっぱり。色々な所でクマが出没していますから」
白川郷の紅葉の見頃は11月1日ごろからで、観光客の安全を確保しながら、本格的な紅葉シーズンを迎えます。
■東海地方「紅葉の名所」は?今が見頃のスポットも
ウェザーニューズの紅葉の見頃予想(10月27日時点)では、新穂高ロープウェイのある奥飛騨温泉郷はすでに見頃となっているほか、香嵐渓は11月20日、東山動植物園は11月24日などとなっています。

見頃の時期は平年並みかやや遅めで、夏の記録的猛暑や雨が少なかったことで、色づきが少し悪くなるかもしれないということです。
そして、10月中に見頃を迎えると予想されているスポットで、27日の様子を撮影してもらいました。

愛知県の茶臼山高原は、山頂付近など一部で紅葉していますが、一番の見頃は11月1日、2日の週末ごろではないかということです。
三重県の御在所岳は、山頂付近はすでに見頃になっていて、これから11月下旬にかけて、中腹からふもとに紅葉が進んでいくそうです。
