鹿児島県薩摩川内市の九州電力川内原子力発電所の敷地内に、プールでの冷却が一定期間経過した使用済み核燃料を空気で冷やして保管する乾式貯蔵施設を設置するため、24日、九州電力は国の原子力規制委員会に設置に必要な申請を行いました。

運用開始は2029年度の予定です。

九州電力鹿児島支店 立地コミュニケーション部 立地コミュニケーション第2グループ
水口雄二グループ長
「運転期間認可を受けた60年を迎えるまで確実に安全・安定運転を続けるため、乾式貯蔵施設を設置することとした」

乾式貯蔵施設はプールでの冷却が一定期間経過した使用済み核燃料を金属製の容器で保管し、空気で冷やす施設です。

川内原発では1号機と2号機の使用済み核燃料をプールで貯蔵していますが、貯蔵量はともに7割を超えていて、このままでは1号機が2034年、2号機が2028年に貯蔵量の上限に達します。

設置を予定する施設では使用済み核燃料560体分の保管が可能で、運用開始は2029年度を見込んでいます。

完成すれば2038年まで使用済み核燃料の保管が可能になるということです。

九州電力鹿児島支店 立地コミュニケーション部 立地コミュニケーション第2グループ
水口雄二グループ長
「これまで国内外で多数の実績があり、貯蔵施設を設置することで信頼性の向上を図ることができると考えている」
「地域の皆様に安全性等についてご理解いただき、安心していただくことが何よりと考えているので丁寧な説明に努めて参りたい」

九州電力は24日、原子力規制委員会に設置に必要な申請を行うとともに、県と薩摩川内市に事前協議書を提出していて、地元の同意を得たい考えです。

申請を受けて、地元・薩摩川内市の田中良二市長や塩田知事はー

薩摩川内市・田中良二市長
「国には厳正な審査をお願いしたいし、九州電力には市民に乾式貯蔵にかかる申請の内容を分かりやすく説明するよう要請した」

鹿児島県・塩田知事
「県の原子力の専門委員会で審査の内容や、安全性にかかる技術的な検証もしっかり行っていただきたいと考えている」

鹿児島テレビ
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