三笠宮彬子さまが、10月19日と20日の2日間、鳥取県内を訪問された。
県立美術館での企画展や講演会への出席などの公務を通して県民と交流を深められた。
この中で、彬子さまが飼われている愛犬が、鳥取に古くから伝わる日本犬の一種「山陰柴犬」であることなど意外で深い縁も明らかになった。
鳥取の食や文化について触れられた2日間を追った。

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新たに誕生した鳥取の芸術拠点をご訪問

19日午後、JR倉吉駅に列車で到着した彬子さま。
公務での鳥取訪問は、2024年の「ねんりんピック」開会式への出席以来2回目となる。
今回は、倉吉市の県立美術館で開催中の日本画企画展「The花鳥画」の講演会への出席などが目的だった。

鳥取との意外なご縁を披露された彬子さま
鳥取との意外なご縁を披露された彬子さま

企画展では江戸時代に鳥取で活躍した画家・片山楊谷の「竹虎図屏風」を鑑賞。
繊細に描かれたトラの毛についての感想を述べられた。

その後、彬子さまがイギリス留学中に師事した日本画研究家で、国際日本文化センターのタイモン・スクリーチ教授の記念講演を聴講し、教授との対談も行われた。

愛犬「左馬助」は鳥取生まれの山陰柴犬

対談の中で彬子さまは、「鳥取への訪問は、オフィシャルでは2回なんですが、プライベートで3回お伺いさせていただいております」とした上で、「私の飼い犬が鳥取出身でして…」と意外な縁を明かされた。

彬子さまの愛犬「左馬助」
彬子さまの愛犬「左馬助」

彬子さまが飼われているのは「山陰柴犬」、11歳のオスで名前は「左馬助(さまのすけ)」。

9月に発売された彬子さまのエッセーの表紙にも描かれている。

山陰柴犬は鳥取県に古くから伝わる日本犬で、一時は絶滅の危機にあったものの、育成会の努力により現在は全国で500頭以上が飼われているという。

彬子さまは美術館訪問の前に湯梨浜町で開かれた山陰柴犬の鑑賞会も視察。
鑑賞会には彬子さまの愛犬「左馬助」の子や孫も参加しており、育成会の会員と交流を深められた。

山陰柴犬
山陰柴犬

育成会の会員は「すごく柔らかい感じの優しい方ですね。『結構大きいですね』とか『かわいいですね』とほめていただきました」と喜びを語った。
別の会員も「とても気さくな方で、親しみやすくお声をかけていただきました。山陰柴犬の知名度が広がって、山陰柴犬って良いなという人が増えれば良い」と期待を寄せた。

山陰柴犬の育成会員と交流を深められた
山陰柴犬の育成会員と交流を深められた

毎日「大山バターを…」お気に入りの鳥取産食材も

訪問2日目の20日には、琴浦町にある「大山乳業」を訪れた彬子さま。
工場見学の後、牛乳やソフトクリームを試食された。
大山乳業の小前孝夫組合長は「『とてもおいしい』と言ってくださいましたし、お話を聞くと、大山バターを毎日食べておられるということなので大変うれしく思っております」と話した。

大山乳業(琴浦町)
大山乳業(琴浦町)

午後からは鳥取市駅前にある創業90年超の万年筆専門店「万年筆博士」を訪問。
3代目オーナーの山本竜さんの案内で、全て手作業で仕上げる独自の万年筆製作を見学された。
山本オーナーは、彬子さまの要望に応じたオーダーメイドの万年筆を製作し、年末までに完成させる予定だという。

万年筆職人の技を熱心に見学(鳥取市)
万年筆職人の技を熱心に見学(鳥取市)

このほか、鳥取砂丘も視察された彬子さま。
あいにくの雨の中だったが、同行していた愛犬「左馬助」と散歩を楽しまれた様子だった。

鳥取砂丘に愛犬「佐馬助」も
鳥取砂丘に愛犬「佐馬助」も

彬子さまと鳥取の意外なつながりが明らかになった今回の視察は、愛犬「左馬助」との記念撮影で締めくくられた。

(TSKさんいん中央テレビ)

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TSKさんいん中央テレビ
TSKさんいん中央テレビ

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