広島市が製作を進めていた、AI=人口知能を活用して被爆体験を伝える装置が完成し、20日、披露されました。
20日、お披露目されたのは、デジタル技術を活用した「被爆証言応答装置」です。
利用者の質問に合わせて、AIがあらかじめ収録された被爆者の証言映像の中から、適切な答えを選び、再生する仕組みになっています。
広島市が、「被爆者の言葉」や「平和への想い」を的確に後世に伝えるために製作したもので、5人の被爆者が協力しました。
【被爆体験証言者・切明千枝子さん(95)】
「映像として声として形として残されていくっていうことは、本当にありがたいことだと思っております」
装置は6800万円をかけて5台製作され、英語にも対応しています。
広島市は今後、学校で体験会を開き、将来的には、原爆資料館を訪れる修学旅行生の平和学習などで活用したいとしています。
【広島市 被爆体験継承担当 坂本 優治 課長】
「こうした装置、こうした機会を通して、被爆者の方々の声を聞いて、思いを共有していただければと思っております」