10月19日、第78回秋季北海道高等学校野球大会は、大和ハウスプレミストドームで準決勝を迎えました。来春のセンバツ出場へ向け、頂点を目指す4校が激突。その結果、白樺学園と北照が20日の決勝に駒を進めました。両校ともに打線が爆発しコールドゲームでの勝利となりましたが、随所に投手力の高さも示した試合となりました。

第1試合 白樺学園 8-1 立命館慶祥

 第1試合は、白樺学園と立命館慶祥の対戦となりました。試合は2回表、白樺学園のキャプテンを務める5番・菊島有佑がレフト線にスリーベースヒットを放ち出塁すると、セカンドゴロの間に生還し、チームに先制点をもたらします。

 さらに3回表、9番・細口生翔がヒットと盗塁で無死二塁とチャンスを演出すると、1番・横田晃大がライト線にタイムリーツーベースを放ち、貴重な追加点を挙げます。

 2-0とリードを広げた白樺学園は、5回にも二死一、三塁の場面からワイルドピッチで1点を追加。さらに代打・村端勇心が左中間を破るタイムリーツーベースを放ち、この回2点を挙げて4-0とリードを広げました。

 反撃に出たい立命館慶祥は5回裏、二死三塁から2番・金田悠希がセンターへタイムリーツーベースを放ち、ようやく1点を返します。内野安打で一、三塁とチャンスを広げ、4番・道佛聡太を迎えた場面で白樺学園は先発の玉手瑛斗から窪田侑へと継投。窪田は道佛を三振に打ち取り、ピンチを切り抜けます。

 しかし、白樺学園の勢いは止まりません。6回表に相手のパスボールで追加点を奪うと、続く2番・金井瀬那、3番・後藤健の連続タイムリーツーベースでこの回3点を追加。さらに8回にもスクイズで追加点を重ね、8-1と大量リードを奪いました。試合はそのまま8回コールド、8-1で白樺学園が勝利。6年ぶりの優勝に向けて、堂々と決勝に駒を進めました。

 試合後、亀田直紀監督は1年生が多いチームの中で「菊島キャプテンが非常に頑張ってくれています。チームを引っ張ってくれて、同学年も先輩たちもしっかりついてきている」と、主将の働きがチームの成長を促していることを語りました。決勝に向けては「思い切ってやるしかない」と力強く意気込みを語りました。


第2試合 北照 7-0 旭川実業

 第2試合は、北照と旭川実業の対戦となりました。北照は初回、相手エラーで出塁すると、4番・長谷川世和がレフトへのタイムリーツーベースを放ち、一塁走者の手代森輝斗が一気に生還。1点を先制します。

 2回も二死一、二塁のチャンスで1番・堀井倖世が走者一掃のタイムリースリーベースヒットを放ち、この回2点を加えます。

 この大会、2試合を完投してきた先発の島田爽介は、この日も安定したピッチングで相手打線を無失点に抑え続けます。しかし島田の活躍は投球だけにとどまりませんでした。5回表、一死一、二塁の場面でライト線への2点タイムリーヒットを放ち、自ら二者を迎え入れ、5-0とリードを広げます。

 北照は攻撃の手を緩めず、続く6回も一死二、三塁の場面で6番・横堀倖世がサード強襲の内野安打で6-0。7回にも一死満塁のチャンスを作り、長谷川の犠牲フライでこの回まで7得点を挙げる猛攻を見せました。試合は7回コールド、7-0で北照が勝ち、20日の決勝に駒を進めています。

 3試合を完投した北照高校の島田はこの大会を通じて「ピンチになっても自分なら抑えられるという自信がついた」と、自身の成長を実感している様子でした。

 北照の上林弘樹監督は、島田について「よく投げていると思います。他のピッチャーも準備万端でブルペンいるのですが、旭川実業の打線も勢いがあるので替えられなかった」と、振り返りました。決勝進出については「予想していなかった。うちにとっては上出来なので僕も楽しみたいし、ここまで来たので優勝目指してがんばりたいと思います」と喜びと決意を語りました。

 勝てば白樺学園は6年ぶり、北照は13年ぶりの優勝となります。秋の北海道の頂点をかけた戦いが20日、幕を開けます。

北海道文化放送
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