今週末10月19日(日)、牝馬3冠最終戦の秋華賞・GⅠが行われる。
舞台となる京都競馬場は今年で100周年、さらに秋華賞は今回で30回目。
節目が重なった牝馬3冠最終戦で、春の2冠を分け合った2頭が激突する!
2冠をかけ、2頭の女王が激突!
4月の阪神競馬場。降りしきる雨を豪快に切り裂き、2歳女王アルマヴェローチェを下したエンブロイダリーが、桜の女王の座を掴んだ。

しかし、続くオークスでは1番人気に支持されるも9着に敗れ、牝馬クラシック2冠を逃した。
桜花賞同様に栗東で調整を進める陣営は、秋華賞での巻き返しへ、夏を越しての成長に大いなる期待を寄せている。

――オークスの敗因は?
森一誠調教師:
一言で言うと「距離」。2000mくらいまでは上手くこなしてくれるだろうというところで、そこから400m伸びるのは挑戦だと思ったんですけど、厳しい結果で。特に、気持ちが入ってしまって、道中折り合いを欠いて、力んでしまった。
――夏を越して?
森一誠調教師:
夏を越して、ひと回り体も大きくなり、馬体重は490kg台半ば(オークス時は482kg)で厩舎に戻ってきました。トモであったり肩回りであったり、つくところに筋肉がついて、良い成長をしたと思っています。

――栗東での様子は?
森一誠調教師:
輸送減りすることなく490kg台のまま。カイバの方も少し残してはいますけど、桜花賞の時もそんな感じでしたので、予定通りという感じです。
森一誠調教師は「オークスは皆さんの期待を裏切ることになってしまったのですが、秋を迎えて、馬もひと回り成長しています。皆さんの期待に応えられるような結果になればと思っています」と意気込みを語った。
オークスから直行で2冠獲りを目指すエンブロイダリー。
一方で、最大のライバルであるカムニャックは、前哨戦を使っての参戦となる。

カムニャックは能力の高さを見せデビュー戦で勝利するも、その後は足踏みが続き、桜花賞への出走は叶わなかった。
しかし、フローラS・GⅡで重賞初勝利をあげると、オークスでは強力なライバル馬たちを一蹴し世代の女王に輝いた。
そして、秋華賞の前哨戦であるローズS・GⅡで始動。4コーナーで大きな不利を受けながらも、最後は1馬身半差の完勝。
友道康夫調教師は、ここまでの歩みが非常に順調であると、報道陣に明かした。
その言葉からは、自信がみなぎっているように感じる。

――ローズSで受けた不利の影響は?
友道康夫調教師:
心配はしたんですけど、後ろ脚に小さい外傷がある程度で全く大きなダメージはありませんでした。

――ひと叩きしての効果は?
友道康夫調教師:
元々使いつつ良くなってくる馬なので、明らかにローズSの時の追いきりよりも今回の中間の動きの方が良くなっていると思います。
友道康夫調教師は2冠への意気込みを「春のオークスを獲った後は、秋の秋華賞目指して来ました。ここまで順調に来ているので、あとは皆さまの一押しがあればカムニャックが2冠馬になれると思いますので、応援のほどお願いいたします」と語った。
2冠を手にするのは、巻き返しを誓うエンブロイダリーか、3連勝中と順風満帆のカムニャックか。女王たちの最終決戦から目が離せない!
女王撃破に燃えるニューヒロイン候補
トライアルの紫苑S・GⅡで、鮮やかな逃げ切り勝ちを決めたケリフレッドアスク。

鞍上の西塚洸二騎手は、このレースで重賞初制覇。勢いそのままに、人馬初のGⅠ初勝利を挙げられるか。

そのケリフレッドアスクにクビ差届かなったジョスラン。兄は2021年にGⅠ3勝を挙げ、年度代表馬にも輝いたエフフォーリア。良血覚醒で悲願の戴冠へ。

同じく良血のセナスタイルは、ローズSに無傷の連勝で挑み3着。秋華賞への切符を掴んだ。父は2020年の凱旋門賞・仏G1を制したソットサス。さらに、母は2014年のオークス馬ヌーヴォレコルトという“超”良血。秋華賞で惜しくも2着に敗れた母の雪辱を果たせるか。
注目の枠順は、以下の通り。
桜花賞馬エンブロイダリーは、6枠11番。オークス馬カムニャックは8枠17番からのスタートとなった。
第30回 秋華賞(GI)
京都競馬場・芝2000m
1枠1番 ダノンフェアレディ(牝3・坂井 瑠星)
1枠2番 ルージュソリテール(牝3・北村 友一)
2枠3番 ジョスラン(牝3・岩田 望来)
2枠4番 レーゼドラマ(牝3・藤岡 佑介)
3枠5番 ブラウンラチェット(牝3・池添 謙一)
3枠6番 ケリフレッドアスク(牝3・西塚 洸二)
4枠7番 クリノメイ(牝3・酒井 学)
4枠8番 テレサ(牝3・松山 弘平)
5枠9番 マピュース(牝3・横山 武史)
5枠10番 エリカエクスプレス(牝3・武 豊)
6枠11番 エンブロイダリー(牝3・C.ルメール)
6枠12番 ヴーレヴー(牝3・菱田 裕二)
7枠13番 セナスタイル(牝3・岩田 康誠)
7枠14番 ビップデイジー(牝3・西村 淳也)
7枠15番 インヴォーグ(牝3・団野 大成)
8枠16番 ランフォーヴァウ(牝3・小崎 綾也)
8枠17番 カムニャック(牝3・川田 将雅)
8枠18番 パラディレーヌ(牝3・丹内 祐次)
秋華賞は、午後3時40分に発走する。
みんなのKEIBA 秋華賞・GⅠ
10月19日(日)午後3時から生放送
https://www.fujitv.co.jp/sports/keiba/index.html